手書きやExcelで給与明細書を作成するときの注意点

2021/03/31更新

この記事の執筆者秋野もみじ

従業員やアルバイトへ給与を支払うとき、お金だけ渡すという会社や事業主はまずいないでしょう。支給する金額の内訳を記載した「給与明細書」もあわせて渡します。従業員が数名なら明細書の作成に手間や費用はかけたくないと思われるのは当然ですが、おろそかにできないのが「給与明細書」です。まずは、手書きやExcelで給与明細書を作成する際のメリット・デメリットについて説明します。この記事内に給与明細書のExcelテンプレートのダウンロードを用意していますので必要に応じて利用してください。

POINT

  • Excelを使って計算式を設定すればミスや漏れが防げる
  • 法令改正などによるメンテナンスを忘れずに
  • プリントアウトした給与明細書は会社の信用度アップにつながる

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自動計算で計算ミスや漏れを防止しよう

給与計算は、法令や賃金規程で決められている計算式に従って計算するだけなので、覚えてしまえば手計算も可能です。しかし、手作業は人間のやる作業なので、いくらベテランでも”うっかり”ということは起こりえます。また給与計算は、端数処理の方法まで決められている細かな計算がたくさんあるため、その”うっかり”が発生しやすい作業です。その点を考えると、やはりExcelなどの表計算ソフトを利用するメリットは大きいです。Excelなら、給与計算以外の業務でも普段から利用している方が多いので、使い方を覚える必要もなく、違和感なく導入できるでしょう。
ただ、計算式の設定や明細書フォームの作成など、事前の設定作業が必要になります。その点、Excelは汎用性が高いので、Web上でいろいろなテンプレートが提供されています。気に入ったフォームをダウンロードして自社用に加工すれば、比較的楽に導入することができるでしょう。また、データとして履歴が残せるので、毎月の給与計算業務の他に年間の集計もできるなど、Excelを利用するメリットはおおいにあるでしょう。

計算式のメンテナンスを忘れずに行いましょう

Excelを利用すれば、計算ミスや漏れの防止につながり、集計も楽になるため、メリットは大きいです。しかし、ひとつ注意しておきたいのが、従業員情報の変更や法令改正等にかかわるメンテナンスの部分です。例えば、昇格による手当金額や引っ越しによる通勤手当の変更、扶養親族の増減など、支給金額・所得税などの控除額の計算に影響する変更は、毎月のように発生します。Excelは計算式に従って自動計算をしてくれますが、メンテナンスをしていなければ間違った計算結果になってしまいます。変更があったら必ず忘れずに反映しましょう。
また、給与計算は法令改正が多いのも特徴です。平成29年まで行われる厚生年金保険料率の改定のように、複数年にわたって適用されるものから、平成28年度の税制改正により4月に公布された通勤費の非課税限度額の改正のように、法律が成立してから遡って適用したり、適用までの期間が短期間だったりする法令改正も給与関係ではよくあります。また、多い時は年に数回行われることもあるのです。
自分で意識して情報収集し、適用開始月に遅れることなく計算式など必要な修正をしてから給与計算を行うようにしましょう。

きれいな給与明細書を作成することは重要です

フォームの作成やメンテナンスのことを考えると、手書きでもいいのでは?と思う方もいるかもしれません。確かに、文房具屋さんへ行けば、100枚綴りで数百円という価格で「給与明細書」が売られています。これを買ってきて金額を記入すれば給与明細書は完成します。もっとも手軽な作成方法ですね。この手軽さが手書きのメリットといえるでしょう。もちろん、間違いなく給与計算ができていれば、これでも十分こと足りますし、法的にも何の問題もありません。
ですが、従業員にとって給与明細書は、支給額や控除額などとても重要な情報が書かれている大切な書類です。いくら手書きできれいに書かれていたとしても、手書きは手書き。機械でプリントアウトされているものとは印象が違います。プリントアウトされたものなら、機械で計算していることが一目瞭然ですので、計算結果に対する信用度は上がりますし、見やすい、わかりやすいという点でも印象は良くなります。また、コンピュータ処理されているということで、管理をきちんとしているという印象もあたえますので、従業員だけでなく、税務調査や、会計事務所等の帳簿チェックにおいてもきちんと管理している姿勢を示すことができ、会社自体の信用度のアップにつながります。どのみち給与明細書を作るのなら、手書きでなく機械で印字した明細書を用意することをおすすめします。

まとめ

給与明細書を作成するなら、手書きではなく、Excelなどのソフトを使ってプリントアウトした方が良さそうですが、事前設定やメンテナンスには少し労力がかかります。 給与計算ソフトを使えばその点は軽減できるかもしれませんが、人数が少ないとなかなか導入に踏み切れない方も多いでしょう。最近は、「やよいの給与明細 Next」のような、手間なくきれいな給与明細書を印刷することを目的としたオンラインサービスなどがあります。操作もかんたんで、法令改正にも自動で対応します。「やよいの給与明細 Next」は、費用も月額450円~と安価なので、導入を検討してみてはいかがでしょうか?

photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者秋野もみじ

一般企業で働く会社員。
業務ソフトセミナー講師、会計・給与計算事務に関する学習書籍の編集・校閲などに携わった経験から、みなさまにお役にたつ情報をお届けできればと思います。

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