確定申告、もし期日に間に合わなかったらどうなる?

2017/03/01

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確定申告、もし期日に間に合わなかったらどうなる?

所得税の確定申告は、毎年、原則として、3月15日(※15日が土日に重なった場合は、翌週月曜日)が期限になっていますが、申告をすべき人が全員15日までに申告を終えているでしょうか? 何らかの理由で期日までに済ませられない人もいるでしょう。では、もし確定申告の期限に間に合わなかったら、どうなるのでしょうか?


POINT
  • 確定申告は期日を過ぎても、申告はできる
  • 申告はできるが、期日を守らなかった場合はペナルティあり
  • 青色申告事業者は大きな痛手となるので注意

確定申告は、期日を過ぎてもできるの?

まず、ここを見ている方がもっとも気になっているに違いない疑問。「締め切り日を過ぎてしまったら、確定申告はできるのか?」ということについてですが......

ずばり、期日を過ぎても確定申告はできます!

ですから、忙しくて間に合わなかった、うっかりしていて気が付いたら期日を過ぎていた......なんて事態を迎えても、深く落胆しないでくださいね。3月15日を過ぎてしまっても、確定申告は随時受け付けているので、あきらめずに必要な書類などを作成して、税務署に向かいましょう。

確定申告、期日を過ぎた場合、ペナルティはあるの?

締め切りの期日を過ぎても、確定申告はできます。ただ、ここで安心して、「じゃあ、これからも遅れたって、へっちゃらだ!」などと考えるのは、ちょっと待って。

基本的には、指定の期間内に終わらせることが確定申告のルールです。それだけに、期日までに提出せず、ルールを守れなかった人には、当然といえば当然かもしれませんが、ペナルティが課せられます。また、平成28年度税制改正で加算税制度の見直しが行われ、従来よりも罰則が厳しくなりましたので注意しましょう。
【参考】加算税制度(国税通則法)改正のあらまし

具体的なペナルティには、以下のようなものがあります。

無申告加算税

確定申告を期日までに行わなかった場合、もともとの納めるべき税金額に加算されるのが、無申告加算税です。

無申告加算税は、納付しないといけない税額に対し、50万円までならば15%、50万円を超えた部分には、20%の割合を乗じて計算した金額となります。
なお、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。

そして、この無申告加算税については、期限後の申告であっても、以下の条件をすべて満たした場合には、課せられません。

  1. その期限後申告が、法定申告期限から1ヵ月以内に自主的に行われていること。
  2. 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。

なお、一定の場合とは、次の(a)(b)のいずれにも該当する場合。

  • (a) その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続をした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
  • (b) その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課されたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

【参考】
国税庁:確定申告を忘れたとき
【参考記事】
税金が割増しになるのはこんなとき【罰則的な税金について】

延滞税

確定申告の期限日の3月15日というのは、所得税及び復興特別所得税の法定納期限でもあります。そして、納付が必要な人がこの日までに税金を納めなかった場合、期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。
振替納税制度を利用していて、残高不足等で振替日に振替できなかった場合は、法定納期限の翌日から完納の日までの期間の延滞税を併せて納付する必要があるので、注意しましょう。その場合は、現金又は電子納税などで納付することになります。

また平成29年からできるようになったクレジットカード納付の場合、納付手続が完了した日をもって延滞税や利子税を計算するので、法定納期限内に「国税クレジットカードお支払サイト」で納付手続が完了していれば、クレジットカード利用代金の引き落とし日が法定納期限よりも後になった場合でも延滞税等は発生しません。しかし、法定納期限後に「国税クレジットカードお支払サイト」で納付手続を行った場合には、延滞税等が発生することがあるとの記載もあるので注意しましょう。
【参考】国税庁 [手続名]クレジットカード納付の手続

確定申告を期日までにできなかった人の場合、期日後の確定申告書を提出した日が所得税の納付期限日となります。ですから、申告をしたその日のうちに納税、さらには、法定納期限の翌日から申告までの日数に応じた延滞税も納めなくてはいけなくなるのです。

延滞税の割合は、延滞期間が「2ヵ月以内・2ヵ月を超えているか」が分かれ目となっていて、平成26年1月1日以後の期間に対応する延滞税の割合は、

  • 延滞が2ヵ月以内の場合...年「7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれかの低い割合。平成29年の場合、2.7%
  • 延滞が2ヵ月を過ぎた場合...年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれかの低い割合。平成29年の場合、9.0%

なお、延滞税の割合、計算方法などについては、以下の国税庁のホームページで確認できます。
【参考】
国税庁:延滞税の割合
国税庁:延滞税の計算法

このように、期限を過ぎてしまうと、もともとの納めるべき税に加えて、多く税金を納めないといけなくなる恐れがあるのです。そして、基本的には、期限を過ぎればすぎるほどに、加算される額が大きくなるので、ペナルティを軽くするためにも、納期限を過ぎてしまった場合は、できるだけ早く申告を行うのが得策といえるでしょう。 もちろん、納期限を守ることが一番です。

青色申告をしている場合は、特に期日遅れに注意

定められた期日までに確定申告をしなかった場合に、特に大きな痛手を負いかねないのは、実は青色申告事業者です

65万円の特別控除が受けられなくなる

青色申告の何よりの魅力といえば、最大で65万円という、白色申告に比べてはるかに額が大きい所得税の特別控除ですが、この65万円控除を受けるための条件の一つが「期限内に確定申告をしていること」です。期限を過ぎてしまった場合は、10万円の控除しか受けられなくなってしまいます。65万円控除が10万円控除になってしまったせいで、還付金が減ったり、場合によっては、納税が必要になってしまうかもしれません。
【参考記事】
確定申告失敗談!提出を忘れ期限を過ぎたら悲惨だった

確定申告そのものは、期日を過ぎてしまっても申告自体は可能です。ただし、遅れたことによるペナルティは少なからず存在し、延滞税や、想定していた控除が受けられなくなるなど、場合によってはその罰則がかなりきついものになることも。ですから、基本的には期限を守って確定申告をすること。そして、万一、期限を過ぎてしまった場合でも、できるだけ早く申告しにいくことが大切といえるでしょう。

ここを見ている皆様も、申告をうっかり忘れていた......なんてことにならないように、気をつけてくださいね。

photo:Getty Images

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この記事の執筆者

田下愛
田下愛

フリーランスライター 雑誌、書籍、Webメディアで、ビジネス、政治からサブカルチャーまで幅広いジャンルで執筆、取材に奮闘中。著書に「選挙はエンターテイメントだ!」(HK INTERNATIONAL VISION)がある。趣味はオーケストラでヴァイオリンを弾くこと。

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