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会計事務所はこう使え! お願いしたい4つのこと

公開日:

執筆者:松波 竜太

近年、会計事務所の数が増えたこともあり、価格競争が激化しています。一方で、顧問先企業からの需要によって、提供サービスが多様化しているのも事実です。なぜほとんどの法人が会計事務所と契約(または申告書の作成を依頼)しているのか?という点と世間一般的な顧問料の相場、また、ほとんどの法人が契約(または申告書の作成を依頼)している会計事務所について、契約しているのであれば「お願いしておきたいこと4つ」を説明します。



法人税の申告書を自分でやるべきではない理由

商売抜きで申し上げますが、もし法人税の申告書を中小企業の皆さんが計算しようとするのであれば、それは諦めたほうがいいと思います。

なぜなら、法人税の申告書はロジックが非常に複雑で、個人の所得税の確定申告とくらべて提出書類の数も多いからです。さらに、法人税のソフトは、所得税を計算する用のソフトとくらべて高額です。さらに法人税も所得税と同様かそれ以上に毎年改正があるので、保守料を払ってソフトを維持継続する費用もばかになりません。

法人税申告に必要な書類

知識の問題も、ソフトの問題もあるので、自分で申告するコストというのは結構なものになってしまいます。それをかけるのであれば税理士や会計事務所に外注するほうが合理的です。

法人税の申告に関して国税局の調査によると、税理士の関与率は87.5パーセントあります。休眠の会社も含めての比率ですから、実態としては、ほぼ100パーセントの企業が税理士に依頼しているのではないかと思います。

低価格は質に影響する?顧問料の相場を知ろう

会計事務所の顧問料相場ですが、非常に低価格化が進んできています。

月額8,800円や月額9,900円といった事務所もありますが、恐らく月額2万円ぐらいからが一般的ではないかと思います。決算料で15万円から20万円程度、年間で30万円から40万円程度が相場です。

ただ、会計事務所自体は労働集約型のため、安くなったからといって計算を省くことはできません。やはり安い顧問料の事務所はそれだけ人件費を掛けずに計算するということになりますので、相場とくらべて余りにも低い場合には質的なことも考慮に入れなければなりません。

会計事務所にお願いしたい4つのこと

減価償却の計算

会計の入力自体は会計ソフトを使って自分でできるということを前提に、せっかく税理士や会計事務所に頼むのであれば、こんな作業をお願いしたほうがよいものを説明します。

難しいのはやはり減価償却費の計算です。30万円以上の資産を買った場合、買ったそのときに一度に全額を経費にできず、複数年にわたって経費化します。これを「減価償却」といいます。

これを計算するには、法定耐用年数といって、税法でこれは何年使えますというふうに決めたものがあり、購入した資産が建物や機械などの内のどの区分に当てはまるのかを検討しなければなりません。これが慣れた人でないと難しいところですし、間違いやすいところでもあるのです。さらに、修繕費と資産にあげなくてはいけないものの区別などの問題もあります。

日常の処理とは違うイレギュラーな処理になりますので、ノウハウを構築しづらいのが現状です。ここのチェックは会計事務所に任せた方が安心です。

消費税処理のチェック・原則課税/簡易課税の有利選択

消費税の処理のチェックも、税理士や会計事務所にお願いしたほうがよい項目です。

消費税は、1仕訳、1仕訳について、その取引は消費税のかかる取引(課税)であったか、そうでない取引(非課税)であったか、消費税が掛からない取引であったかといったことを指定する必要があります。

会計ソフトでは消費税が自動計算されますが、個々の取引が課税か非課税か、税率が何パーセントであるかは自分で指定する必要があります。

ここに会計の知識が要求されることになります。もちろん、この知識を付けていただくのもいいかもしれませんが、どうせお願いするのであれば、ここはチェックをしてもらうほうが良いと思います。

さらに、消費税の納税の方法には簡易課税と原則課税の2種類があります。ここにも有利不利が存在します。消費税の課税売上高が5,000万円以下であれば、会計事務所にどちらが有利なのかを相談することをおすすめします。

税理士法33条の2の書面の添付・中小企業の会計要領

税理士や会計事務所には、税理士法33条の2の書面の添付と、「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリストを付けてもらいましょう。

税理士法32条の2の書面というのは、税理士が申告書をつくるときにどこをチェックしたといったことを申告書に書き添える書類です。

これが付いている申告書については、税務署は税務調査の前に、税理士の意見を聴取しなければならないという規定になっています。これをつけていれば、いきなり会社に税務署から電話がかかってきて調査になるということが基本的にはなくなるのです。

また、『中小企業の会計に関する基本要領』の適用に関するチェックリストは、「中小企業の会計に関する基本要領」に従って会計処理をしたかどうかを税理士がチェックし、それを証明する書類です。チェックリストが添付され、かつ、ルールに適合している場合には、さまざまなメリットが受けられます。

まずは、会計事務所には会計処理が正しいかをチェックしてもらいたいと伝えましょう。チェックリストが添付されていて、ルールにも適合している場合には、信用保証協会の保証料の割引がうけられます。また、会計のルールにきちんと従っている証明にもなり、銀行からの信頼を得やすくなります。

大きな投資の前には会計事務所に相談を

新規店舗を出店する、設備を増やすといった投資の前には会計事務所に相談するのがいいでしょう。

投資に関係する節税策や、消費税など事前に届け出することで得する場合があったり、設備投資に対する銀行融資などのアドバイスを受けられたりする場合がありますので、事前に相談されることをおすすめします。

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この記事の執筆者

松波 竜太
松波 竜太

会計事務所業界に20年、税理士資格取得後独立し16年間となる。

500社以上の中小企業に関与し、特に資金繰りと銀行交渉については113社をサポート。
お客様の手元資金をサポート前の最大17倍(平均3倍)金利は1/2以下とした目からウロコの手法を、誰にでもできるよう再現性のあるセオリーにまとめ、書籍「借入は減らすな!」(あさ出版)、「その節税が会社を殺す」(すばる舎)などを執筆。
「決算書が読めない経営者でも銀行交渉ができる」をコンセプトに説明資料の準備から、アピールすべき点、想定される質問、さらには交渉の継続判断など具体的な「次の一手」をアドバイスし、中小企業経営者から絶大な信用を得ている。

ホームページ https://sintosin.pro/

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