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法人設立後に届け出が必要な6つの書類

公開日:

執筆者:松波 竜太

法人を設立したら、さっそく事業を開始したいところですが、その前にいくつかの書類を提出する必要があります。ここでは、法人設立後に届け出が必要になる書類について詳しく説明します。



まずは、設立直後にやっておかないといけない手続き、あるいは、やっておかないと損するものがありますので、少し整理しておきたいと思います。

設立直後に提出しておかないと損する6つの書類

その事業、許認可が必要ではありませんか?

いうまでもありませんが、許認可の必要な業種であれば、はじめに許認可を取らなくてはいけません。

できれば、会社設立前に許認可の関係省庁にきちんと条件などを確認しておきましょう。そのうえで、会社を設立してからでないと進まない手続きもあると思いますので、できるだけ迅速にやってしまいましょう。また、預金口座がないとできない手続きも多くあります。

銀行で預金口座を開設するのと同時進行で、諸手続きを進めるようにしましょう。

期限は最大3カ月! 税務署に提出すべき5つの書類

税務署に提出が必要な書類
・青色申告の承認申請書
・法人設立届書
・給与支払事務所の開設届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・申告期限の延長の特例の申請書

青色申告の承認申請書

税務面では青色申告の承認申請書だけは忘れてはいけません。これを出しておかないと、損失を翌年以降に繰り越すことができません。大抵の場合、設立初年度は赤字になってしまいます。この赤字が切り捨てられ、次の年度に黒字になったらいきなり法人税が掛かってしまいます。

青色申告の承認申請をすることで、損失を9年間繰り越せるようになります。さらに、青色申告は節税という意味でもメリットがあり、30万円未満の資産を経費にすることができます。

なお、青色申告でない場合には、10万円以上の資産を買ったら、全部資産計上して減価償却を通じて複数年で経費化することになってしまいます。

その他多くの節税制度が青色申告をしていることが前提条件となっています。

提出期日は、設立の日以後3カ月を経過した日と、最初の事業年度の終了の日、いずれか早い日の前日です。つまり、応当日の前日にこれを出しておかないといけないことになります。

源泉所得税の納期の特例に関する申請書

もう1つ大切なのは、源泉所得税の納期の特例に関する申請書です。

これを出しておくと、従業員が10人未満の会社に限定されるものの、従業員の給与から預かった源泉所得税を、1月から6月までの分を7月に、7月から12月までの分を翌年の1月にと、年2回にまとめて納付をすることが可能になります。これを出しておかないと預かった翌月までに納付する必要があります。毎月の支払いが面倒であれば提出しておきましょう。

源泉所得税の仕組み

半年分まとめると、割と金額がまとまってしまって支払うのが大変だという人は、この届出を出すだけ出しておき、実際には毎月納付することもできます。

「だったら出す必要がないのでは?」。こうしておけば、毎月納付する義務はありませんので、資金繰りが苦しい月の支払いを伸ばしたとしても、延滞税などがつくことがなく、いざという時の保険として効果が望めるのです。

申告期限の延長の特例の申請書

また、申告期限の延長の特例の申請書も出しておきたい届出です。通常、決算の日から2カ月以内に法人税を申告しなければなりません。しかし、この申請をしておくことで、株主総会が2カ月以内に終わらない会社の場合は1カ月、連結法人であれば2カ月延長することができます。

実際問題、株主総会が遅くなるかどうかは別として、申告期限の直前に会社の人や会計事務所の人が不慮の事故に遭ってしまう可能性もあります。これが出してあれば期限後申告ということにならないのです。

法人設立届出書&給与支払事務所の開設届出書

ほかに、税務署に出しておかねばならない書類としては、法人設立届出書、給与支払事務所の開設届出書があります。

多くの許認可事業では、税務署に提出した法人設立届出書の写しを提出しなければなりません。法人の銀行口座を開設する場合でも、法人設立届出書が必要な場合もあります。2度手間にならないよう、起業と同時にやっておくと良いでしょう。

注意したい、社会保険や労働保険の加入対象

税務署に提出したらそれで終わり、ではありません。法人の場合は都道府県や市町村に対しても届け出をする義務があります。個人の申告では必要ないため、個人の申告と同じ感覚でいて忘れてしまうことがないようにしましょう。

それから、法人特有の問題としては、社会保険の加入義務があります。個人の事業であれば、従業員が5人以上でなければ加入義務はないのですが、法人の場合には全法人に加入義務が課されており、代表者が1人しかいなくても入らなくてはいけませんので注意が必要です。さらに、従業員が1人でもいれば労働保険の加入手続きも必要になりますので、気をつけましょう。

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この記事の執筆者

松波 竜太
松波 竜太

会計事務所業界に20年、税理士資格取得後独立し16年間となる。

500社以上の中小企業に関与し、特に資金繰りと銀行交渉については113社をサポート。
お客様の手元資金をサポート前の最大17倍(平均3倍)金利は1/2以下とした目からウロコの手法を、誰にでもできるよう再現性のあるセオリーにまとめ、書籍「借入は減らすな!」(あさ出版)、「その節税が会社を殺す」(すばる舎)などを執筆。
「決算書が読めない経営者でも銀行交渉ができる」をコンセプトに説明資料の準備から、アピールすべき点、想定される質問、さらには交渉の継続判断など具体的な「次の一手」をアドバイスし、中小企業経営者から絶大な信用を得ている。

ホームページ https://sintosin.pro/

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