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決算:試算表の作成方法・作り方 会計・簿記の実践編−5 

公開日:

執筆者:浜田 勝義

これまで仕訳を学んできましたが、いかがですか。仕訳ができるようになったら、しめたものです。簿記のセンスが身についたと自信を持っていいでしょう。これから学ぶ決算は、1年間のもうけと財産の状態を明らかにするもので、日々の取引の仕訳と記録は、この決算をめざして行なわれるのです。



試算表はすべての科目を集めた一覧表

決算は、次のような順序で行ないます。
(1)試算表(残高試算表)の作成
(2)決算整理
(3)損益計算書と貸借対照表の作成

本節では、決算の第1番目の作業である「試算表の作成」を押さえることにします。
試算表は、すべての勘定科目を集めて一覧表にしたものです。
なぜ試算表を作るのでしょうか。一つには、日々の仕訳や伝票から帳簿への記入が正確に行なわれたかどうかを確かめることがあります。もう一つの理由は、すべての勘定科目を集めて一覧表にすることによって、貸借対照表と損益計算書をつくりやすくするためです。

伝票から総勘定元帳への転記

ここで簿記全体の流れの中で試算表作成の位置を確認しておきましょう。
「伝票に仕訳 → 帳簿に記入(総勘定元帳に転記) → 試算表の作成」
ということでしたね。
試算表は総勘定元帳という帳簿をもとに作るので、伝票から総勘定元帳への記入(転記)を説明しておきます。

総勘定元帳は、現金勘定とか売上勘定など、すべての勘定科目の記入欄が設けられている帳面(ノート)です。総勘定元帳に転記することにより取引が整理され、勘定科目ごとの増加・減少・残高が明らかになります。
これにより試算表の作成も容易となり、ひいては貸借対照表や損益計算書の作成が能率的に行なえるのです。

それでは実際に2つの取引を仕訳して、総勘定元帳の現金のページへ転記する作業を行なってみましょう。

«取引例1»

  1. 商品200,000円を売り上げ、代金は現金で受け取った。
  2. 通信費50,000円を現金で支払った。

総勘定元帳

総勘定元帳の各ページは、伝票と同じように借方(左)と貸方(右)に仕切られています。
仕訳の結果そのままに、現金のページの借方には入金額200,000円、貸方には出金額50,000円が記入されていますね。この記入から、現金の現在高(残高)は150,000円(200,000円-50,000円)であることがわかります。

試算表を作ってみよう

試算表(残高試算表)には、総勘定元帳に記録されているすべての勘定科目の残高を記入します。
資産と費用は必ず借方(左側)に残が出ますので、試算表の借方に記入します。一方、負債・資本・収益は貸方(右側)に残が出ますから、試算表も貸方に記入します。
そして、試算表の借方合計と貸方合計がピタリと一致すれば、転記に間違いがなかったことになります。

次の勘定記入をもとに、残高試算表を作ってみましょう。

残高試算表-1

資産「現金・建物」と費用「仕入」の残高は借方(左)にあるので、残高試算表の借方に記入します。負債「借入金」と資本「資本金」と収益「売上」の残高は貸方(右)なので、残高試算表の貸方に記入します。
このように、簿記では貸借の区分けが最後までついて回りますね。

残高試算表の貸借の合計は、4,000円でピタリと一致しています。
日々の仕訳が正確に行なわれ、すべての勘定科目の残高がもれなく集められていれば、必ず貸借は一致するのです。
次節では、残高試算表をベースに、決算整理と財務諸表の作成について説明します。

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この記事の執筆者

浜田 勝義
浜田 勝義

専修学校・大学講座・企業研修において、簿記入門講座や簿記検定1~3級の講師を務める。ポイントを絞ったわかりやすい解説と、丁寧な指導には定評がある。簿記学会会員。元全国経理学校協会の簿記能力検定試験作問委員。簿記入門編として、かんき出版の「はじめての人の簿記入門塾--まずはこの本から!」(単行本)などがある。

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