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創業計画書の書き方・考え方!その②定量面~設備資金と運転資金

公開日:

執筆者:吉井 英人

定性面の事業概要が固まったら、次は定量面(数値)のつめを行います。事業を始めるためにいくら資金が必要なのか、開業のための資金を書き出します。具体的な数値の記入がなければ、事業計画書とはいえません。理想を語るだけでなく現実的なデータも必要となります。



必要なのは設備資金と運転資金

事業を始めるための資金は、設備資金と運転資金に分けられます。設備資金とは、開業資金とも呼ばれますが、事業を始めるにあたって必要となる設備を調達するためのもので、いわゆる初期投資のことです。運転資金は事業を継続していくために必要な資金のことです。

売上と実際の入金にズレがあったり、先に仕入れ代金を支払うことになったりするケースに備えて、手元に用意しておく現金のことです。また事業が軌道に乗るまでの間、しばらく赤字が続きそうな場合は備えとして現金が必要です。売上が安定するまでに投入する運転資金も初期投資のシミュレーションにおりこんでおく必要があります。

事業を始めるために必要な資金

設備資金の金額は業種によってさまざま

設備資金の金額は起業する業種によって異なりますが、店舗経営の場合は物件取得の費用が発生するので高くなりがちです。飲食店であれば、店舗の保証金、厨房器具や什器の購入費、内外装工事費などです。事業計画書の作成段階では実際に調達してないことの方が多いので、各業者の見積書を基にして金額の大きい順に記入します。おおよその目安として数万円以上かかるものを対象として見積もります。

業種別「設備資金」の内訳例

運転資金はどれくらい必要?

手元資金が底を尽いてしまうと、利益が出ているのに廃業に追い込まれることになってしまうので、運転資金は多く持っているに越したことはありません。よく「固定費の3カ月分は確保しておくべき」といわれます。固定費とは家賃や人件費、減価償却費など売上に関係なく毎月必ず発生する決まった費用のことです。まずは起業後、1カ月の固定費がいくらかかるのかを予測して、最低でもその3倍の運転資金は必要ということです。ただし、飲食業など仕入にお金のかかる業種の場合、仕入費用も含めて運転資金として見積もっておくべきでしょう。

起業時に「1年分の生活費」を運転資金として確保しておくことを勧める開業コンサルタントもいます。限られた資金の中で、設備資金と運転資金の振り分けのバランスをシミュレーションしておきます。運転資金を確保するために、どうしても必要ではない設備投資は先送りする、といった選択をしなければならないかもしれません。

また、おすすめとしては、売上UPさせるための経費(広告宣伝費などの予算)は少し余分に設定しておきましょう。計画通りの売上が立たない場合に、集客にお金をかける必要が出てくることはしばしばあります。当初、予想していた売上が立たない場合、チラシの量を増やす、WEB広告を打つなど、新たな取り組みと資金が必要になります。

自己資金と資金調達について

設備資金と運転資金の合計が開業に必要な資金となります。これまでに貯めている自己資金と比較して、不足しているなら資金調達を検討しなければなりません。まずは親や兄弟に相談してみて、それでも不足している場合は第三者からの融資を検討します。飲食店であれば開業に1,000万円程度は必要なケースが多く、すべてを自己資金で賄える人は少数派でしょう。

資金調達については第12回「資金調達(融資を受けやすい)する方法とベストなタイミングは?」であらためて触れますが、「設備資金に●百万円、運転資金に●百万円かかり、自己資金が●百万円なので、残り●百万円は借入を受けます」という風に具体的な数字を計算します。事業計画書には開業に必要な合計金額と内訳、調達方法を明記しておく必要があります。

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この記事の執筆者

吉井 英人
吉井 英人

神奈川県茅ヶ崎市で平成24年3月吉井英人税理士事務所を開業。敷居が低く、気さくに話せる事務所をモットーに、茅ヶ崎市を含む湘南地域の中小企業・個人事業主の会計・税務・コンサルティングを行っている。

税理士の仕事は、「経営者の良き相談相手」になることである、と考え、お客様の夢(事業)に寄り添って、応援・サポートできる税理士、共に事業を成長させる税理士を目指して日々活動中。

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