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01.消費税の仕組み

公開日:

執筆者:大野 修平(公認会計士・税理士)

消費税は、事業者の販売する物品やサービス等の価格に上乗せされて広く課税される税金です。消費税の根拠法である消費税法は平成元年(1989年)4月1日から適用が開始された法律であり、税金のなかでも歴史の浅い税法となります。

消費税の仕組みとして、消費税の概要と税率、消費税が課税される要件(条件)について説明します。



消費税の概要

消費税の負担と納付の流れ

消費税は、事業者が販売する物品やサービス等の価格に上乗せされる税金です。
消費者は商品を購入したり、サービスの提供を受ける際にその取引代金に対する消費税を負担し、事業者に消費税を上乗せした金額を支払います。
そして事業者は、消費者から預かった消費税を消費者に代わって国に納めることになります。
このように実際に税金を負担する者(担税者)とその税金を納める者(納税義務者)が異なるものを「間接税」といいます。
財・サービスの消費・流通に対して広く課税することで、消費の大きさが等しければ等しい負担を課することになります。
その結果、自然に税の負担能力の等しい人には等しい負担を求めることができるのです(これを、税負担の「水平的公平」が図られると言います)。
消費税以外の間接税には、酒税やたばこ税、車のガソリンなどに課税される揮発油税などがあり、これらも水平的公平性の観点により課せられる税金と言えます。

消費税の税率

平成29年(2017年)4月現在、消費税の税率は8%です。2019年10月1日以降は、税率が8%から10%に変わる予定です。
また、消費税は実は国税である消費税と、地方税である地方消費税で構成されています。
国税である消費税の税率は6.3%、地方税である地方消費税は1.7%(国税の17/63)で、合計すると8%になります(2019年10月1日以降は消費税が7.8%、地方消費税が2.2%の合計10%となる予定です)。

消費税の計算方法は以下のとおりです。

例)消費税率8%で、税込価格が10,800円の場合
10,800円(税込価格)×6.3/108=630円(消費税)
630円×17/63=170円(地方消費税)
消費税額:800円(630円+170円)

また、事業者が納税する消費税を計算する際には、基本的には以下のように算出します。

消費税(国税)の計算方法

消費税額(百円未満切捨)=「当期の売上に係る消費税額」-「当期の仕入れに係る消費税額」

地方消費税(地方税)の計算方法

地方消費税額=消費税額×17/63

納付税額の計算方法

納付税額=消費税額+地方消費税額

例)消費税率8%で、当期の課税売上が1,080,000円(税込価格)、仕入が864,000円(税込価格)の場合の納税額
(1,080,000円×6.3/108)-(864,000円×6.3/108)=12,600円
12,600円×17/63=3,400円
12,600円+3,400円=16,000円(納付税額)

消費税の課税対象になる取引とは

消費税は広く課税される税金ですが、すべての取引が消費税の対象になるわけではありません。それでは、消費税の対象となる取引には、どのようなものがあるのでしょうか。

まず、消費税は国内において事業者が行った資産の譲渡等(以下の4つの要件を満たすもの)および特定仕入れから成る「国内取引」と、保税地域(輸入許可前の外国貨物を、一時的に保管する場所)から引き取られる外国貨物(「輸入取引」といいます)に対して課税されます。

つまり、海外で行われる取引(「国外取引」といいます)については、原則として消費税は課されないということになります。
詳細は、次の章の「02. 消費税の対象となる取引・ならない取引」でご説明していきます。

【消費税の課税4要件】
1.国内において行うものであること
2.事業者が事業として行うものであること
3.対価を得て(有償)で行うものであること
4.資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供であること

2の「事業者」は、個人事業者と法人のことを指します。つまり、個人事業者と法人以外の方が行う取引は消費税の対象にはなりません。
3について、原則として対価(金銭など)が発生しない無償取引は消費税の対象外になります(例外的に一部の無償取引では、消費税が課されます)。
4について、「資産の譲渡」とは商品や土地、建物などの売買取引を指します(商標権や特許権といった無形資産も該当します)。

また、「資産の貸付け」とは賃貸借(不動産などを借りること)や消費貸借契約(お金などを借りること)などにより、資産を他の者に貸したり、使用させたりする行為のことを言い、「役務の提供」とは、主にサービスの提供のことを指します。

なお、その他特殊な取り扱いとして「国境を越えた役務の提供等」にかかる消費税の取り扱いがありますが、本連載では取り扱いません。よってご興味のある方は国税庁のサイトをご参照ください。
【参考】
国税庁:国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税関係について

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この記事の執筆者

大野 修平(公認会計士・税理士)
大野 修平(公認会計士・税理士)

OneWorld税理士法人 公認会計士・税理士。
大学卒業後、有限責任監査法人トーマツへ入所。
金融インダストリーグループにて、主に銀行、証券、保険会社の監査に従事。
トーマツ退所後は、OneWorld税理士法人にて開業支援、融資支援、税務顧問などの業務を行う。
また、毎週、補助金と融資の勉強会 を開催し、中小企業の資金繰り支援にも力を入れている。
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