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07.消費税の非課税取引の仕組み

公開日:

執筆者:大野 修平(公認会計士・税理士)

消費税において、国内取引で非課税となる取引は、全部で13項目あります。

非課税とは、(税を)課さないという意味であり、本来は課税対象となる取引であっても、社会的配慮等の理由により政策的に消費税を課さないという形をとっています。また、利子や保険料、商品券やビール券の譲渡など、そもそも消費税の課税の対象としてなじまないものも非課税になります。

ここでは、非課税取引に該当する取引の内容と間違えやすい取引などについて説明します。



どんなものがある? 消費税の非課税取引

消費税の非課税対象となる取引は以下のとおりです。


①土地(土地の上で存する権利を含む)の譲渡及び貸付け(一時的に使用させる場合等を除く)
②有価証券、有価証券に類するもの及び支払手段(収集品及び販売用のものを除く)の譲渡
③預貯金の利子や利子を対価とする貸付金その他の特定の資産の貸付け及び保険料を対価とする役務の提供等
④郵便切手類、印紙及び証紙、物品切手等の譲渡
⑤国、地方公共団体等が法令に基づき徴収する手数料等に係る役務の提供、外国為替業務に係る役務の提供
⑥公的な医療保障制度に係る療養、医療、施設療養又はこれらに類する資産の譲渡等
⑦介護保険法に係る資産の譲渡等、社会福祉法に規定する社会福祉事業等として行われる資産の譲渡等
⑧医師、助産師その他医療に関する施設の開設者による、助産に係る資産の譲渡等
⑨墓地、埋葬料等に関する法律に規定する埋葬・火葬に係る埋葬料・火葬料を対価とする役務の提供
⑩身体障害者の使用に供するための特殊な形状、構造又は機能を有する物品の譲渡、貸付け等
⑪学校、専修学校、各種学校等の授業料、入学金、施設設備費等
⑫教科用図書の譲渡
⑬住宅の貸付け

以上のなかでも比較的よく見られるケースは①「土地の譲渡及び貸付け」や③「預貯金・貸付金の利子、保険料」、⑬「住宅の貸付け」などです。

これは非課税取引? 課税取引? 注意すべき場合

上記、①に関して、「一時的に使用させる場合等」とは、土地の貸付期間が1月に満たない場合及び建物、駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合をいいます。
例として、テニスコートや野球場の貸付けは課税対象となります。また、土地と建物を一括して譲渡した場合は、土地と建物のそれぞれの対価の額を合理的に区分することになります。
②について、有価証券とは、株券や国債、投資信託の受益証券、コマーシャルペーパーなどが該当します。
④の物品切手等とは、商品券やビール券、図書カードなどが該当します。
⑦の介護福祉に係る資産の譲渡等、社会福祉法に規定する社会福祉事業等とは下記の内容に関するものとなります。

【介護保険】

    • 居宅要介護者の居宅において行われる訪問介護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション等
    • 居宅要介護者について、特別養護老人ホーム等の施設に通わせて行う通所介護、通所リハビリテーション等
    • 居宅要介護者について、介護老人保健施設等に短期間入所させて行う短期入所生活介護、短期入所療養介護等
    • 特別養護老人ホームに入所する要介護者について行われる介護福祉施設サービス
    • 介護老人保健施設に入所する要介護者について行われる介護保健施設サービス

    【社会福祉法】

      • 生活保護法に規定する救護施設、更生施設等を経営する事業
      • 児童福祉法に規定する乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、助産施設、保育所等を経営する事業
      • 老人福祉法に規定する養護老人ホーム等を経営する事業
      • 児童福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法等に規定する児童自立生活援助事業、老人デイサービス事業、介助犬訓練事業などの事業
      • 更生保護事業法に規定する更生保護事業

      なお、授産施設等における生産活動としての作業に基づく資産の譲渡等は課税対象とされます。

      ⑧については、妊娠検査や妊娠以降の検診・入院、分娩の介助、出産の日以後2月以内に行われる母体の回復検診、新生児に係る検診及び入院などが非課税となります。
      最後に⑬の住宅の貸付けについてですが、住宅とは、人の居住の用に供する家屋又は家屋のうち人の居住の用に供する部分をいい、一戸建ての住宅のほか、マンション、アパート、社宅、寮等が含まれます。つまり、居住用としての貸付けは非課税となります。(一方、事業で利用する事務所の貸付けは、課税対象となります)
      なお、貸付期間が1月未満の場合、旅館業法における旅館、ホテル等の施設の貸付けは課税となります。

      非課税取引の例

      駐車場代や民宿の宿泊料など、土地の貸付期間が1ヵ月に満たない場合及び建物、駐車場その他の施設の利用に伴って土地が使用される場合などは課税の対象となります。詳しくは下記の国税庁のページをご参照ください。
      【参考】
      国税庁:建物部分と敷地部分を区分記載した賃貸料
      国税庁:集合住宅の家賃、共益費、管理料等の課税・非課税の判定

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      この記事の執筆者

      大野 修平(公認会計士・税理士)
      大野 修平(公認会計士・税理士)

      OneWorld税理士法人 公認会計士・税理士。
      大学卒業後、有限責任監査法人トーマツへ入所。
      金融インダストリーグループにて、主に銀行、証券、保険会社の監査に従事。
      トーマツ退所後は、OneWorld税理士法人にて開業支援、融資支援、税務顧問などの業務を行う。
      また、毎週、補助金と融資の勉強会 を開催し、中小企業の資金繰り支援にも力を入れている。
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