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賞与での社会保険の計算と手続きについて

公開日:

執筆者:宮田 享子(社会保険労務士)

従業員へ賞与を支払う時の社会保険料と、その後の手続きについて説明します。社会保険料の計算と「被保険者賞与支払届」「被保険者賞与支払届総括表」の記入例についても解説いたします。



賞与から控除する社会保険料

賞与にかかる社会保険料は、以下のとおりです。

  • ① 雇用保険料
  • ② 健康保険料
  • ③ 厚生年金保険料

なお、労災保険料は控除しません。労災保険料は全額を会社が負担するものだからです。しかし納付義務は当然にありますので注意しましょう。また、40歳以上65歳未満の「介護保険第2号被保険者」の場合、②の健康保険料に介護保険料が上乗せされます。

社会保険料の求め方

賞与にかかる社会保険料の額は、以下の計算式で求めます。

  • ① 雇用保険料=賞与支給額×雇用保険料率
  • ② 健康保険料=標準賞与額×健康保険料率
  • ③ 厚生年金保険料=標準賞与額×厚生年金保険料率

上記②③の「標準賞与額」とは、賞与の額の1,000円未満の端数を切り捨てた金額です。ただし、上限があります。

標準賞与額の上限

  • 健康保険・・・5,730,000円(4月から翌年3月までの累計支給額)
  • 厚生年金保険・・・1,500,000円(賞与支給1回あたり)

また、基礎知識「雇用と給与:標準報酬月額の決定」で出てきた「標準報酬月額」と「標準賞与額」は名前が似ていますが違いますのでご注意ください。標準報酬月額は等級表に当てはめますが、標準賞与額は等級表を使いません。

標準報酬月額 = 給与月額を等級表にあてはめて求めたもの
標準賞与額= 賞与額の千円未満を切り捨てたもの(※一定の上限あり)

【参考記事】
「社会保険|算定基礎届とは何か?」
賞与計算の実務を解説

賞与支払届と総括表

賞与を支払ったら以下を年金事務所(または健康保険組合)に提出します。

  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届
  • 健康保険・厚生年金保険 被保険者賞与支払届総括表

用紙はあらかじめ賞与支払予定月の前月に会社へ送付されて来ます。被保険者番号や氏名、生年月日、種別などは既に印字されていますが確認も同時に行いましょう。

「賞与支払届」と「賞与支払届総括表」を提出することによって、社会保険料が計算され会社へ「納入告知書」が来ます。
記入サンプルはこちらをご覧ください。

【参考】日本年金機構:賞与を支給したとき

まとめ

毎月の給与にかかる社会保険料と、賞与にかかる社会保険料は求め方が一部異なります。給与にかかる社会保険料を求める際は等級表を使用しますが賞与にかかる社会保険料を求める際は使用しません。間違えやすいポイントなので注意しましょう。

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この記事の執筆者

宮田 享子(社会保険労務士)
宮田 享子(社会保険労務士)

社会保険労務士。産業カウンセラー。

社労士法人・税理士法人等で実務経験を積んだ後平成22年独立開業。労務相談の他、講師業やメンタルヘルス対策に力を入れている。趣味はオーボエ演奏とランニング。

みやた社労士事務所HP

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