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青色申告と白色申告の違いと節税効果について

最終更新日: 公開日:2013/11/21

監修者:宮原 裕一(税理士)

税務署に所得と納税額を申告する確定申告には、大きく分けて「青色申告」と「白色申告」の2つの方法があります。
青色申告は難しく、白色申告が簡単という印象があるかと思いますが、じつはそれほど違いはなく、青色申告のほうが得をすることが多くおすすめです。

【関連記事】
初めての確定申告(白色申告)に必要な提出書類とは?
青色申告時に税務署に提出する2つの書類(青色申告決算書、確定申告書B)の書き方



青色申告とは

不動産所得、事業所得、山林所得を有する事業者が、毎日の取引を帳簿へ記録し、その結果を確定申告書に記載して申告する制度のことです。原則、複式簿記により帳簿を記録するため、その分手間がかかります。代りに事業の儲けから最大65万円を無条件で差し引けるなど、税金が安くなる特典が用意されています。白色申告に比較して節税効果の高い申告制度です。

なお、税務署に事前に申請書を提出し、承認を受ける必要があります。

【参考記事】
・青色申告ができる条件とできない条件
・個人事業主のための青色申告承認申請書の書き方

白色申告とは

青色申告の申請書を提出していない事業者が行う確定申告制度です。2014年(平成26年)分からは、すべての白色申告者に「帳簿への記帳」と「帳簿等の保存(期間5~7年)」が義務づけられたため、帳簿の作成だけならば青色申告とそれほど手間は変わりません。

【参考記事】
・白色申告の記帳義務化を知っていますか?
・白色申告の記帳の仕方

確定申告には全部で3種類の方法があります

節税効果

白色申告の申告方法は1通りですが、青色申告は2通りあるため、確定申告には合わせて3種類の方法があります。
青色申告では帳簿の付け方により、 10万円控除か65万円控除かを選択できます。当然ながら65万円控除のほうが断然お得です。
ここでは、65万円控除を受ける方法を解説していきます。

青色申告は「控除」で節税効果が高くなります

青色申告と白色申告のおもな違い

確定申告では、税制上のいろいろな特典(控除)がある「青色申告」がお得です。
2014年(平成26年)分からすべての白色申告者に帳簿付けが義務付けられたこともあり、白色申告と青色申告にかかる労力の差が小さくなり、書類作成上でそれほど差がありません。
細かな点では、まだまだ青色申告のほうが手間がかかりますが、その手間を補って余りあるだけの特典を受けることができます。税制上有利な取り扱いを受けられる青色申告をおすすめします。

なお、平成30年(2018年)度の税制改正で、青色申告特別控除額と基礎控除額が、2020年分の確定申告から変わります。青色申告の最大65万円控除を受けるためには、e-Taxによる電子申告または、電子帳簿保存が必要になるので、今から準備しておくことをおすすめします。

【関連記事】
・【平成30年度税制改正】青色申告特別控除65万円が見直しに!個人事業主は減税になるの?!
・平成30年分確定申告の変更点は?配偶者控除の範囲拡充、e-Taxの利便化などポイントを税理士が徹底解説!

青色申告だけのお得な特典があります。
「控除」とは、ある条件を満たしている場合に所得から一定額が差し引けること。青色申告者は、事業のお金の流れを正確に申告する代わりに所得を減らせる"ご褒美"を受け取れると考えましょう。

収入から経費を引いた所得

青色申告の5大メリット

青色申告のメリット 1 儲けから65万円を差し引ける「青色申告特別控除」

青色申告の最大のメリットは、この65万円の特別控除です。複式簿記で帳簿をつけることで無条件に65万円を儲けから差し引けます。
ただし、この65万円控除は、翌年の3月15日までに確定申告書を提出することが条件になるため、1日でも遅れてしまうと10万の特別控除になってしまいます。
なお、白色申告には、特別控除がありません。

【参考記事】確定申告失敗談!提出を忘れ期限を過ぎたら悲惨だった

青色申告のメリット 2 赤字を3年間繰り越す「純損失の繰越し控除」

開業当初や事業の拡大期などは、どうしても経費がかさみ赤字になることがあります。こういったときに利用できるのが「純損失の繰越し控除」です。これはその年の事業の赤字を、翌年以降の3年間に発生した事業黒字と相殺できる制度です。もし、前年が赤字100万円で、翌年が黒字200万円の場合は、白色申告は200万円の黒字に対する税金を支払いますが、青色申告ならば100万円(200万円-100万円)に対する税金だけを払えばよくなります。

【参考記事】損失を繰り越せる青色申告のメリット

青色申告のメリット 3 事業を手伝う家族への給料が全額経費になる「青色専従者給与」

原則、家族に払う給料などは、費用になりません。しかし、青色申告の場合は、税務署に届出をすることで一緒に生活をする配偶者などの家族に対する給料を経費にできます。ただし、その業務に見合った給料であること、もっぱらその業務についていることなどの条件がありますのでご注意ください。
なお、白色申告の場合は、最大86万円を儲けから控除できる「専従者控除」がありますが、この「青色専従者給与」には、上限がありません。

【参考記事】専従者給与とは何か?家族に支払う給料を経費扱いにする方法

青色申告のメリット 4 30万円未満の固定資産が全額経費になる「少額減価償却の特例」

本来、パソコンやカメラ、車などの1年以上利用する備品で10万円以上のものは、使用できる期間にわたって費用に計上する減価償却を行わなければなりません。
しかし、青色申告の届出を行っている事業者の場合は、「減価償却の特例」があり、30万円未満のものを購入したときに全額費用にすることができます。白色申告に比べ青色申告の方が早く費用に計上できるので、それだけ税金を安くできます。

ただし、この制度の適用を受ける資産の合計金額が年間300万円までと上限が決まっているため、申告前には必ずチェックをしておきましょう。

【参考記事】税理士が教える!確定申告書の作成ポイント

青色申告のメリット 5 自宅などの経費が一部事業の費用になる「家事按分」

自宅兼事務所の家賃や電気代などの「家事関連費」は、家事按分をすることで、事業の経費に計上できます。ただし、経費になるのは、あくまで仕事に係る部分だけなので合理的な割合を用いて「按分(あんぶん)」する必要があります。

家賃や電気代のほか、車の減価償却費やガソリン代、保険料、インターネット代、電話料金なども家事按分することができます

【参考記事】家賃や光熱費を経費にする『家事按分』のやり方

「帳簿付け」と「決算書」は会計ソフトで楽に!

税制上のメリットが大きい青色申告では、事前の「申請書の提出」と「帳簿付け」、「決算書の提出」が必要です。帳簿とはお金の流れをすべて記録するもの。支出も収入もしっかり と記入しなければいけませんが、会計ソフトなどを使えば簡単です。本来は、借方/貸方で仕訳をして帳簿付けをする必要がある「複式簿記」も、会計ソフトなら日々の支出と収入を入力するだけで、その取引を複式簿記に展開してくれるので、とくに意識する必要がありません。青色申告決算書も、帳簿へ正確に記入してあれば、あっという間に作成することができます。あとは印刷して税務署に提出するだけでいいので、何も難しくはありません。

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帳簿付けと決算書

青色申告を選択し、申告することで数十万円の税金が安くなります。その他、住民税や健康保険料なども安くなるので、一度どのくらい税金が安くなるか試算してみてはいかがでしょうか。

【参考】個人事業主のかんたん税金計算シミュレーション

【関連記事】
・簿記初心者でも大丈夫!青色申告はすべて会計ソフトにおまかせ
・個人事業主が実際に「白色申告→青色申告」に変更して感じたこと

出典:「大きな図ですぐわかる はじめての青色申告」 監修:宮原裕一(税理士)
©2018 Yayoi Co., Ltd. ©2018 KADOKAWA ASCII Research Laboratories, Inc

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この記事の監修者

宮原 裕一(税理士)
宮原 裕一(税理士)

1972年生まれ。税理士。弥生認定インストラクター。「宮原裕一税理士事務所
弥生会計を10年以上使い倒し、経理業務を効率化して経営に役立てるノウハウを確立。弥生会計に精通した税理士として、自身が運営する情報サイト「弥生マイスター」は全国の弥生ユーザーから好評を博している。
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出典:「大きな図ですぐわかる はじめての青色申告」 監修:宮原裕一(税理士)