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源泉徴収簿で行う年末調整1.源泉徴収簿の見方・書き方・フロー

公開日:

執筆者:井上 修

所得者本人が準備する申告書や添付書類に関しては、前回までにすべて説明しました。今回からは、勤務先がそれらの提出資料をもとに年末調整の計算を行う手順を解説いたします。



ここではまず、年末調整の計算をするための源泉徴収簿について説明していきます。源泉徴収簿は従業員1人につき1枚を用います。

源泉徴収簿の入手先

源泉徴収簿の全体像を理解する

源泉徴収簿の見方

(1)給与と賞与の年間支給額を集計する
毎月の給与明細及び賞与明細に記載されている支給額等を1月から12月まで転記し、集計します。そして、給与及び賞与の支給額と支給額から控除した社会保険料及び税額の合計額を源泉徴収簿の右側の該当欄に記載します。

(2)給与所得控除後の給与等の金額を求める
給与所得控除後の給与等の金額の表に、7で集計した給与等の金額を当てはめて、給与所得控除後の給与等の金額を求め、源泉徴収簿の9給与所得控除後の給与等の金額欄に記入します。

(3)扶養控除等(異動)申告書から扶養情報を記入する
扶養控除等(異動)申告書から控除対象配偶者の有無、扶養親族の人数等を記入して、配偶者控除額、扶養控除額、障害者控除額等16を記入します。

(4)配偶者特別控除申告書から控除額を記入する
配偶者特別控除申告書で計算した配偶者特別控除額を源泉徴収簿の15配偶者特別控除額に記入します。

(5)保険料控除申告書から記入する
保険料控除申告書から申告による社会保険料の控除分11と申告による小規模企業共済等掛金の控除分12を記入します。生命保険料の控除額13と地震保険料の控除額14も記入します。

(6)所得税額を求め、住宅借入金等特別控除額を控除して年調年税額を求める
上記(2)で求めた給与所得控除後の給与等の金額9から保険料控除額や扶養控除額等の所得控除額の合計17を差し引いて課税給与所得金額18を求め、算出所得税額の速算表により算出所得税額を計算します。
この算出所得税額19から住宅借入金等特別控除額20を差し引いて年調所得税額21を求めて、それに復興特別所得税を加算して年調年税額22を計算します。

(7)超過額または不足額を求める
年調年税額22と(1)で集計した年間の源泉徴収税額8を比較して、超過額又は不足額を求めます。

源泉徴収簿における年末調整のフロー

源泉徴収簿における年末調整のフロー(図版内の丸番号は源泉徴収簿に対応)

※上記図版に記載された№は、源泉徴収簿に記載されている№と一致します。

年末調整により従業員から所得税を徴収するケースはあるのか?

Q.年末調整をすると、従業員は払い過ぎていた税金を戻してもらえる、という認識でいますが、逆に従業員が追加で払わなくてはいけないケースはありますか?

A.税金が追徴されるケースは、大きな昇給や多額の決算賞与等で年の途中で年収が急激に増加したり、子供が扶養から外れたのに会社に申告していなかったりしたときです。年の途中まで源泉徴収していた税金が少なかったために、追加で税金を支払うことがあります。

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この記事の執筆者

井上 修
井上 修

公認会計士、税理士、行政書士。昭和32年東京都生まれ。アーサーヤング公認会計士共同事務所、興亜監査法人、山田公認会計士事務所、岩下敏男税理士事務所を経て平成3年に独立開業し、井上公認会計士事務所を開設。さらに平成17年に公認会計士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士登録がひとつになったアトラス総合事務所を東京・渋谷に開設。

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