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年末調整の配偶者特別控除申告書の書き方

最終更新日: 公開日:2016/09/30

執筆者:井上 修

所得者本人と生計を一にしている配偶者で、合計所得金額が38万円以下の場合は、控除対象配偶者となり配偶者控除38万円を控除できます。
配偶者の合計所得金額が38万円を超えると配偶者控除は受けられませんが、76万円未満であれば配偶者特別控除を受けることができます。ただし、所得者本人の合計所得金額が1,000万円を超えている場合には、この控除は受けられません。

**** 注意 ****
平成29年の税制改正で、平成30年分以降の年末調整における配偶者控除及び配偶者特別控除の取扱いが大きく見直されました。

まず、配偶者控除と配偶者特別項の控除額が改正され、合計所得金額が1,000万円を超える所得者については、配偶者控除の適用を受けることはできないこととなりました。
また、配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下とされ、「配偶者の合計所得金額」に応じて、段階的に引き下げられることとなりました。

そして、改正に伴い、扶養控除等(異動)申告書の記載事項が変更され、給与所得者の配偶者控除等申告書、保険料控除申告書が2分割されています。

詳細については、記事「平成30年の年末調整での変更点【人事給与担当者は必見!】」をご覧ください。(2018年10月31日 :『スモビバ!』編集部追記)

最新2019年分の年末調整の記事はこちらです。
令和元年(2019年)の年末調整の変更点について【人事給与担当者は必見!】(2019年11月06日 :『スモビバ!』編集部追記)



書式は保険料控除申告書と一緒になっている

配偶者特別控除申告書は、このように保険料控除申告書と一緒の書式になっています。

書式は保険料控除申告書と一緒になっている

配偶者の合計所得金額を求める

まずは、所得者本人の合計所得金額を求めます。所得者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、申告が出来ません。また、配偶者の合計所得金額が38万円超、76万円未満でないと、配偶者特別控除を受けることができませんので注意しましょう。
合計所得金額は、「収入金額-必要経費」で計算されますが、所得の種類によって計算方法が異なります。

配偶者の合計所得金額を求める

1.給与所得

給与収入から引かれる必要経費は給与所得控除額です。給与収入が161万9千円未満の給与所得控除は最低額の65万円ですので、必要経費等の欄に65万円が印刷されています。
配偶者特別控除を受けられるのは、合計所得金額が76万円未満ですので、76万円に給与所得控除の65万円をプラスした141万円未満の給与収入であれば配偶者特別控除の対象になります。

2.事業所得

事業所得では、実際の収入金額から商品の仕入や家賃や、交通費などの実際に掛った必要経費を控除して所得金額を計算します。

3.雑所得

原稿料や講演料などは、事業所得と同様に収入金額から実際に掛った必要経費を控除して所得金額を計算します。
国民年金や厚生年金などの公的年金については、年金収入額から公的年金等控除額を控除して所得金額を計算します。
雑所得の金額が76万円未満となる公的年金収入は下記の通りです。

雑所得

4.配当所得

配当収入から株式等を取得するための借入金の利息を控除して所得金額を計算します。
確定申告をしないことを選択した上場株式等の配当や、年10万円に満たない配当金は収入金額に含めません。

5.不動産所得

経営しているアパートや駐車場の家賃収入などから実際に掛った必要経費を控除して所得金額を計算します。

6.退職所得

退職所得は、(退職金額-退職所得控除額)×50%で計算します。

退職所得

障害退職の場合は、上記で計算された控除額に100万円を加算します。

7.上記以外の所得

譲渡所得(不動産や金地金等の譲渡)、山林所得、一時所得(賞金、生命保険契約に基づく一時金)、利子所得(預貯金や公社債の利子は対象外、貸付金の利子など)など

配偶者特別控除額の算定

求めた配偶者の合計所得金額をA欄に記載します。A欄に記載した合計所得金額を「配偶者特別控除の早見表」に当てはめて控除額を求め「早見表B欄の金額」に記載します。

配偶者特別控除額の算定

年の途中で扶養親族が亡くなった場合

Q.妻や扶養している両親が年の中途で亡くなった場合に、配偶者控除や配偶者特別控除、扶養控除を適用することはできますか?

A.亡くなった日の現況でそれぞれの要件を満たしていれば、控除の対象となります。

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この記事の執筆者

井上 修
井上 修

公認会計士、税理士、行政書士。昭和32年東京都生まれ。アーサーヤング公認会計士共同事務所、興亜監査法人、山田公認会計士事務所、岩下敏男税理士事務所を経て平成3年に独立開業し、井上公認会計士事務所を開設。さらに平成17年に公認会計士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士登録がひとつになったアトラス総合事務所を東京・渋谷に開設。

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