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年末調整の保険料控除申告書の書き方

最終更新日: 公開日:2016/09/30

執筆者:井上 修

保険料控除申告書の書式は、配偶者特別控除申告書と一緒になっていて、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除の記入欄が設けられています。

※平成29年の税制改正で、平成30年分以降の年末調整における配偶者控除及び配偶者特別控除の取扱いが大きく見直されました。

それに伴い、扶養控除等(異動)申告書の記載事項が変更され、給与所得者の配偶者控除等申告書、保険料控除申告書が2分割されています。

記事「平成30年の年末調整での変更点【人事給与担当者は必見!】」をあわせてご覧ください。(2018年10月31日 執筆者:『スモビバ!』編集部追記)

最新2019年分の年末調整の記事はこちらです。
令和元年(2019年)の年末調整の変更点について【人事給与担当者は必見!】



生命保険料控除は生命保険に加入している場合、地震保険料控除は持ち家の人で地震保険に加入している場合、社会保険料控除は国民年金や国民健康保険料を納税者本人が直接支払った場合、小規模企業共済等掛金控除は小規模企業共済等の掛金を納税者本人が直接支払った場合に記入します。

保険料控除申告書の書式は、配偶者特別控除申告書と一緒になっている

生命保険料控除

生命保険料控除の対象となる生命保険料は、「一般の生命保険料」、「介護医療保険料」、「個人年金保険料」の3つです。保険料は所得者本人が支払ったものに限られます。つまり、配偶者が支払ったものは控除の対象になりません。

生命保険料控除

一般の生命保険料

一般の生命保険料は、保険契約締結日が平成24年以降か以前かにより「新生命保険料」と「旧生命保険料」とに区分されます。保険会社が発行する控除証明書に一般の生命保険である旨、新生命保険料か旧生命保険料である旨の記載がありますので、そのとおりに申告書に記載します。

<保険料の計算>

新保険料の金額の合計額Aを「計算式I」の表に当てはめて計算し1.に記入します(最高40,000円)。

旧保険料の金額の合計額Bを「計算式II」の表に当てはめて計算し2.に記入します(最高50,000円)。

新旧両方の保険料がある場合には、3.に1.と2.の合計額を記入します(最高40,000円)。
2.と3.のいずれか多い方の金額を控除額としてイに記入します。

介護医療保険料

保険会社が発行する控除証明書に介護医療保険料である旨の記載がありますので、その控除証明書の内容を記載します。

<保険料の計算>

介護保険料の合計金額Cを「計算式I」の表に当てはめて計算した額をロに記入します(最高40,000円)。

個人年金保険料

個人年金保険料は、保険契約締結日が平成24年以降か以前かにより、「新個人年金保険料」と「旧個人年金保険料」とに区分されます。保険会社が発行する控除証明書に個人年金保険である旨、新個人年金保険料か旧個人年金保険料である旨の記載がありますので、そのとおりに申告書に記載します。

<保険料の計算>

新保険料の金額の合計額Dを「計算式I」の表に当てはめて計算した額を4.に記入します(最高40,000円)。

旧保険料の金額の合計額Eを「計算式II」の表に当てはめて計算した額を5.に記入します(最高50,000円)。

新旧両方の保険料がある場合には、6.に4.と5.の合計額を記入します(最高40,000円)。
5.と6.のいずれか多い方の金額を控除額としてハに記入します。

生命保険料控除額計

イとロとハの合計額を記入します(最高120,000円)。
なお、記入時に使用した保険会社発行の控除証明書は申告書に添付して勤務先に提出します。

地震保険料控除

地震保険料控除

所得者本人又は本人と生計を一にする親族が所有する家屋や家財を保険の目的とした地震保険で、所得者本人が支払ったものが対象となります。

旧長期損害保険料

平成18年12月31日までに締結した長期損害保険契約等に係る保険料も一定の金額については、地震保険料控除の対象となります。

控除証明書から記載する

保険会社から交付される控除証明書から地震保険の内容と旧長期損害保険料の内容を申告書に記載します。控除証明書は申告書に添付して勤務先に提出します。

控除額の計算

Aのうち地震保険料の金額の合計額をBに記載します。
Aのうち旧長期損害保険料の金額の合計額をCに記入します。
Bの金額(最高50,000円)にCの金額(最高15,000円)を足した額が地震保険料の控除額となります(最高50,000円)。
なお、Cの金額が10,000円を超える場合は、「C×0.5+5,000円」で計算した金額(最高15,000円)をBに足して地震保険料の控除額(最高50,000円)を求めます。

社会保険料控除

毎月の給与から控除されている健康保険、厚生年金、雇用保険については、勤務先が集計しますので、この申告書には記載しません。
この申告書に記載するのは、所得者本人が国民健康保険や国民年金などを直接支払った場合です。勤務先が社会保険に加入していない場合とか、離職していた期間がある場合や、子供の年金保険料を負担した場合などが該当します。
支払った額が全額社会保険料控除の対象となります。
なお国民年金は支払ったことの証明書を申告書に添付する必要があります。国民健康保険の支払証明書は添付不要です。

社会保険料控除

小規模企業共済等掛金控除

独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する小規模企業共済制度や確定拠出年金法に規定する確定拠出年金の保険料が対象となります。
ただし、毎月の給与から差し引かれるものは勤務先が集計しますので、本人が直接支払っているものをこの申告書に記載します。
支払った額は全額小規模企業共済等掛金控除の対象となります。なお、申告書には掛金を支払ったことの証明書類を添付して勤め先に提出することが必要です。

小規模企業共済当掛金控除

国民年金などの過年度の未払分を一括で支払った場合

Q.国民年金の未払の期間があったので、過年分の保険料を一括して支払いましたが、全額支払った年分の社会保険料控除の対象になるのですか?

A.なります。過年度分の保険料を支払った場合には、支払った年分の社会保険料控除として申告します。

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この記事の執筆者

井上 修
井上 修

公認会計士、税理士、行政書士。昭和32年東京都生まれ。アーサーヤング公認会計士共同事務所、興亜監査法人、山田公認会計士事務所、岩下敏男税理士事務所を経て平成3年に独立開業し、井上公認会計士事務所を開設。さらに平成17年に公認会計士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士登録がひとつになったアトラス総合事務所を東京・渋谷に開設。

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