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オウケイウェイヴ 兼元社長「まずはやってみる。失敗すればその分だけ成功の確率は上がる」

公開日:

執筆者:千葉はるか(Panchro.)

「肩の力を抜いて、まずはやってみる。失敗すればその分だけ成功の確率は上がる」株式会社オウケイウェイヴ代表取締役 兼元謙任社長インタビュー

利用者が相互に質問や疑問を投稿したり回答したりするQ&Aサイト「OKWave」。同サイトを運営する株式会社オウケイウェイヴの兼元謙任社長。大学卒業後にデザイナーとして就職した後、転職、ボランティア活動への邁進、退職、上京、2年間のホームレス生活を経て起業に至ったという異色の経歴の持ち主だ。99年に創業すると、06年には株式上場を果たし、08年には米マイクロソフトと資本・業務提携するなど快進撃を続ける。そんな兼元社長に、創業のきっかけや、起業を目指す人へのアドバイスなどを伺った。



ユーザーの問い合わせからビジネスが飛躍

「"ARIGATO"で世界をつなぎ幸せで満たす」。
兼元社長は、OKWaveのミッションをこう定義している。会社設立後、なかなか軌道に乗らなかったビジネスを飛躍させたのも、「人と人を"ARIGATO"(感謝の気持ち)でつなぐ」というミッションに沿った取り組みだった。

兼元謙任社長「最初はOKWaveのサイトに広告を掲載するビジネスを計画していましたが、立ち上げてからしばらくはページビューが少なく、広告が取れませんでした。そんなときに助けてくれたのは、OKWaveのユーザーさんだったんです。『Q&Aサイトの仕組みをうちの会社に入れられないか』という問い合わせをいただいて、その方の勤め先まで会いに行きました。ご要望を伺い、その会社のお客様サポートセンターにQ&Aサイトのシステムを導入することで、お客様からの質問に全社員が回答を寄せてその内容を共有する仕組みを作ることになりました」

それまで、このサポートセンターでは顧客1人あたりの対応時間が業績評価の基準とされていた。しかしQ&Aサイトシステムの導入をきっかけに、評価基準は顧客の満足度に変わることになった。1人の顧客の問題に対して全社員が力を注いで解決できるようになり、さらにそうして培われた問題解決策を公開することで、顧客の満足度は高まっていった。兼元さんは、Q&Aサイトのシステムを活用した企業向けのサービスを展開していった。

「昨今は、お客様サポートセンターの有無や対応への満足度が重視されるようになってきています。オウケイウェイヴは、お客様満足度を重視する世の中の流れに乗って成長を遂げてきたんです」

いいものだからこそ「お金を払ってもいい」と思ってもらえる

起業当初から、会社を経営していくなかで変化したこともある。それは、兼元社長のお金に対する考え方だ。「差別などの問題を世の中からなくしたい」という思いで起業したが、起業後しばらくの間、お金を稼ぐことに対する罪悪感をぬぐうことができずにいた。「儲けのことを考えるより、より良いサービスを作りたいという思いが強かった」と当時を振り返る。

兼元謙任社長「もともと日本にはお金を不浄なものと考える文化がありますし、私自身、親族の遺産争いを目の当たりにしたこともあって、お金に対してネガティブな思いがありました。だから起業当初、『ガンガン儲けてやろう』というような気持ちはまったくなかったんです。そんなとき、私を諭してくださったのが楽天の三木谷浩史社長でした」

三木谷社長から「本当に欲しいものならば、いくら払ってでも欲しいと思わないか」と言われた兼元社長は、「いくらでもお金を出したいと思われるようなサービスを生むことが大事なのだ」と気付く。今では、「人の役に立つこと」と「お金を稼ぐこと」はビジネスの両輪だと考えているという。

今も生きている、会社員時代の先輩の教え

ミッションを胸に、「ありがとう」を生むことに邁進し、オウケイウェイヴを成長させ続けている兼元社長。常に新たなサービスを生み出し続けるその行動力の影には、会社員時代の先輩の教えが息づいている。

兼元謙任社長「飛び込み営業の仕事をやらせてもらっていたとき、インターフォン越しに断られて落ち込んでいたら、先輩に言われたんです。『この商品が売れるのは100件に1件。1回断られたら確率が100分の1から99分の1に上がったんだから、喜べ』と。この言葉を聞いてから、『失敗は成功の確率を上げることなんだ』と思えるようになりました。考えてみれば、イチローは大スターですが、毎日死ぬほど努力してもヒットを打てるのは10本中3、4本。普通の人は、10本のうち1本でもバットに当たったら、それだけでもすごいことなんですね。これは、9本の外れがなければ1本は打てないということでもあります。だから、まずは何でもやってみることが一番重要なんです。特に創業経営者は、懲りずにいろいろやってみるくらいでちょうどいい。これから起業を目指す方には、失敗を恐れず、肩の力を抜いてチャレンジしてほしいと思っています」

兼元謙任かねもとかねとう

兼元謙任社長

1966年愛知県生まれ。愛知県立芸術大学卒業後、株式会社GK京都などを経て99年7月に株式会社オウケイウェイヴを設立。06年6月、名古屋証券取引所セントレックスに株式上場。08年3月には米マイクロソフトと資本・業務提携した。著書に『ホームレスだった社長が伝えたい働く意味』(大和書房)、『1日1枚成功シート』(東洋経済新報社)、『元ホームレス上場企業社長のリアルな「お金」の話』(こう書房)などがある。

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この記事の執筆者

千葉はるか(Panchro.)
千葉はるか(Panchro.)

2000年に日経ホーム出版社(現日経BP社)入社。金融情報誌、デジタル情報誌の編集部で編集記者職に従事。2006年にリクルートに転職し、新卒向け就職情報誌の編集を手がける。2008年、エディトリアルデザイナー兼イラストレーターの姉とともに会社を設立し独立。フリーのライター・編集者として書籍、雑誌、ウェブサイト等の制作に携わっている。

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