確定申告で悩むポイント!〜減価償却の意味〜

公開日:

執筆者:黒木 泰二郎

確定申告で悩むポイント!〜減価償却の意味〜

独立して間もない個人事業主やフリーランスが、経費の考え方として理解しにくいことの一つが「減価償却」。計算法があるというだけで面倒臭く感じ、できるならスルーしたいと思う人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は経理知識の乏しい方向けに減価償却をわかりやすく紹介するとともに、「耐用年数」の一覧も作成しましたのでお役立ていただけばと思います。

年内に買ったものどれくらい経費になる?個人事業主(青色申告)の減価償却



POINT
  • 減価償却とは、モノの劣化分を経費として処理すること
  • 自動車6年、PCは4年など、耐用年数は決まっている
  • 個人事業主・フリーランスは、「定額法」を利用

減価償却とは「一括して計上せずに、数年に分けて経費化すること」

そもそも減価償却とは何でしょうか?平たく言えば、「モノの劣化代」と言うことができます。税金の世界では、このモノの劣化代が経費として認められています。その一方で、劣化しない(価値の減らない)土地は、経費とすることができないのです。 では、どんなものが減価償却できるのでしょうか?

減価償却できるのは、長期間使用するオフィス家具やPCなどの設備機器にかかった費用で、数年間にわたって経費として処理していくことになります。白色・青色申告ともに一括で経費にできる限度額は決まっているので、白色申告の場合は10万円以上、青色申告の場合は30万円以上のものを減価償却していくのです。

経費化にかかる年数=耐用年数は種類ごとに決まっている

経費化を終了する(=劣化して価値がなくなる)までの年数である「耐用年数」は、種別ごとに決まっています。その理由は、個々の事業主が勝手に耐用年数を設定できれば、売上が大きく伸びそうな年にベンツなどの高級車を購入し、多めに経費として計上して節税できるようになるからです。それは、税制における公平の原則からも外れることになります。以下に固定資産の耐用年数を紹介しますので参考にしてください。

<主な固定資産の耐用年数>※平成26年7月時点の情報

  • ◎住宅・店舗(新築)
  • ・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)・鉄筋コンクリート(RC)...47年
  • ・金属造(骨格材の肉厚4㎜超)...34年
  • ・金属造(骨格材の肉厚3㎜超4㎜以下)...27年
  • ・木造モルタル...20年
  • ◎事務用機器、通信機器
  • ・パソコン(サーバーを除く)...4年
  • ・コピー機・ファックス機...5年
  • ・カメラ・ビデオ...5年
  • ◎家具、電気・ガス機器など
  • ・応接セット(接客業用)...5年
  • ・応接セット(その他の業種)...8年
  • ・事務机、事務いす、キャビネット(金属製)... 15年
  • ・事務机、事務いす、キャビネット(金属製でないもの)...8年
  • ・据置型の金庫...20年
  • ・冷房・暖房用機器... 6年
  • ・テレビ... 5年
  • ◎ 車両
  • ・一般自動車 ...6年
  • ・軽自動車...4年
  • ・バイク...3年
  • ※その他の製品などの耐用年数は以下になります。
  • 耐用年数

    ※中古住宅や中古品の耐用年数の場合は、以下を参照ください。
    中古資産の耐用年数

    ちなみに新車の耐用年数は6年ですが、中古車の場合なら、2年くらいで償却できるため、経費として計上できる額も増えます。そのため、売上が伸びた年には、新車よりも中古車を購入した方が節税の点では有利だと言えるでしょう。

    定額法と定率法の違いを知る

    減価償却の計算方法には、主に「定額法」と「定率法」の2種類があります。通常は個人事業主・フリーランス=「定額法」、法人=「定率法」と覚えておけば間違いないでしょう(事前に申請をすれば、償却方法の変更も可能です)。 定額法は、資産を一定の金額ずつ減価償却していく方式のことで、毎年同じ額ずつ償却していきます。一方、定率法とは、減価償却費が毎年一定の割合で減る方式のことで、最初の年度は大きく減らすことができますが、次第に減る額は少なくなります。  こうして確定したその年度の減価償却費は、白色申告の場合、確定申告時に提出する収支内訳書の表面にその額を、裏面にその明細を記入します。(青色申告の場合、決算書1ページ目に減価償却費、決算書3ページ目にその明細、さらに貸借対照表で未償却部分は資産として計上)

    ※定率法と定額法の詳細は、以下を参照ください。
    定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)

    減価償却のやり方を覚えると、事業用に用いる自動車など高額な備品を購入した時も、毎年経費として計上できるので節税につながります。とりわけ自宅兼事務所とするマンションや一戸建てを購入した時には長年にわたって購入費用(土地部分は除外)の一部を経費で計上できるというメリットも得られるので、この機会に覚えておいて損はないと思います。

    photo:Thinkstock / Getty Images

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    この記事の執筆者

    黒木 泰二郎
    黒木 泰二郎

    広告制作会社から独立し、現在フリーランスライター&コピーライター。得意分野はIT、教育、自動車、保険、住宅など。取材執筆をはじめ、広告のキャッチコピー、ネーミング、販促企画、翻訳リライトなど幅広いニーズに対応。スモビバでは、10年超の確定申告歴を活かして、フリーランサーに向けて申告・納税に関する役立つ情報を提供できたらと思います。Facebook :黒木 泰二郎

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