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はじめて人を雇った人が注意したい「年末調整」のポイント

公開日:

執筆者:渕上聖也

はじめて人を雇った人が注意したい「年末調整」のポイント

これまでサラリーマンだった方なら、全部会社がやってくれた年末調整。大方のサラリーマンはこの年末調整で税金処理は終了するので、基本的に確定申告の必要はありません。このことから「年末調整はサラリーマンのもの」というイメージがありますが、実は個人事業主でも年末調整をしなければならないことがあるんです。従業員を雇い始めたばかりの法人も個人事業主も必要な年末調整とそのタイミングとは?



POINT
  • 個人事業主でも、従業員を雇ったら年末調整が必要
  • 年末進行に備え、早めに必要書類&情報のアナウンスを
  • 年末調整はタイトなスケジュール...流れを早めに掴む

個人事業主でも、従業員を雇ったら要注意!

結論から言うと、個人事業主が従業員や専従者(家族従業員)を雇用すると年末調整が必要になります。もし事業主が従業員の年末調整を行わなければ、従業員自身が確定申告しにいかなければなりません。

はじめて事業主として年末調整をする際には、何から手をつけていいかわからず戸惑うことも。いつ頃から準備を始めればいいのか、何が必要なのか、またその手順は?本記事でまとめてご紹介しますので、あと2ヶ月で2015年も終わろうとしている今、早めに知識をつけておきましょう。

まずは早めに必要書類&情報のアナウンス

年末調整のために動き出す11月初旬には従業員に年末調整をする旨をアナウンスし、事前に以下の書類を準備しておいてもらいましょう。

・中途入社の場合、以前の会社の源泉徴収票
・生命保険料控除証明書
・地震保険料控除証明書
・国民健康保険、国民年金保険料の金額
・小規模企業共済・心身障害者扶養共済制度の掛金額
・住宅借入金等特別控除の明細書

※扶養家族がいる方は家族の氏名や生年月日も確認しておきましょう。

ちなみに、医療費控除、雑損控除、寄附金控除が必要な方には、自身での確定申告が必要な旨を伝えておいてください(年末調整では対応できません)。

年末調整のスケジュールを把握しておこう

年末調整の基本的な流れも把握しておくことをオススメします。ただでさえ年末は慌ただしく、あらゆるスケジュールが押しがちですので、前倒しするくらいのスピード感で取り組んだほうが良いでしょう。

1. 11月下旬

申告に必要な以下の書類を税務署に取りにいく(送付されてくることもあります)。手に入れたら従業員に渡し、早めの記入を促します。

必要な書類用途
給与所得者の扶養控除等申告書所得控除の対象となる扶養親族や配偶者の状況について記載します。
給与所得者の保険料控除申告書生命保険料、地震保険料などの保険料控除を受けるために行ないます。
配偶者特別控除申告書配偶者のパート収入等が141万円未満である場合、適用可能です。
給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書税務署の証明書と借入金の残高証明証を添付し提出してもらいます。初回は確定申告が必要となります。

2. 12月下旬

最後の給与支払日までに所得税の年税額を計算し、その数字を反映させた給与の支払を行います。これまで毎月源泉徴収してきた税額を見て、年税額の方が多ければ差額を徴収し、少なければ還付します。

3. 翌1月10日

預かった徴収税額は、翌年1月10日までに納付を行ないます。所定の納付書を使って、税務署で納めましょう。また、特例納付を選択している場合は、提出は1月20日までとなります。

4. 翌1月31日までに

従業員に源泉徴収票を交付します。さらに税務署へ法定調書合計表と市区町村へ給与支払報告書の提出が必要です。また、必要に応じて源泉徴収票(*)を税務署に提出します。それぞれについて、簡単に説明しておきますね。
(*)年末調整した従業員の場合は、年間の給与等の支払金額が500万円を超える場合(編集部注)

・源泉徴収票の作成について
通常、社員に対しては4枚作成します。内、1枚は本人に交付し、2枚は市区町村への提出用(給与支払報告書)にします。のこりの1枚は、会社保管用として作成しておきましょう。なお、税務署に提出する場合は、別途もう1枚作成が必要になります。

・法定調書合計表の提出について
毎年1月31日までに、給与等の支払金額を記載した法定調書合計表を、所轄税務署に提出する必要があります。

・給与支払報告書の提出について
毎年1月31日までに、市区町村に対し給与支払報告書(源泉徴収票と同じ書式)を提出する必要があります。

最後に

いかがでしたでしょうか?

基本的に、従業員を雇用する個人事業主と、企業における年末調整のやり方に大きな違いはありません。もしあなたがいずれ法人化するのであれば、今回行う年末調整の流れはそのまま法人後も活用することができます。最初は手間取ることと思いますが、一度流れを覚えてしまえば、次回以降スムーズに処理できるはずです。

ちなみに、2016年(平成28年)分からは法定調書にマイナンバーの記載が必要になるので、このタイミングで従業員のマイナンバーを確認しておいても良いでしょう。

photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者

渕上聖也
渕上聖也

1982年生まれのフリーライター/エディター。『TABILABO』『HRナビ(リクルート)』『ガイアックスソーシャルメディアラボ』などのWebメディアを中心に執筆しています。また、ヘンテナプロジェクトというユニットの代表を務めています。詳しくは個人ブログへどうぞ。書評や映画評、社会時評など気ままに更新しています。お仕事の依頼はFacebookからどうぞ!
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