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雑所得とは?副業でも確定申告は必要!?

最終更新日: 公開日:2015/12/15

執筆者:浦田泉

副業でも確定申告が必要!?雑所得の基本を知ろう

インターネットオークションや趣味のブログのアフィリエイト、LINEスタンプの自作販売など、最近では会社員や定年退職された方などでも、パソコンやスマホを使って簡単にサイドビジネス(副業)が始められるようになりました。あまりにも気軽に始められるためか、業務を行っている実感が希薄で収入を得ても確定申告が必要だと思わない方が結構いる、なんて話も聞きます。副業に関する確定申告の基本を説明いたします。

株式やFXによる所得の確定申告に使う用紙の種類とは?
サラリーマンなどの副業の確定申告について



POINT
  • ちょっとした副業も「雑所得」で申告の可能性が!
  • 副業の雑所得の金額は総収入金額-必要経費
  • 家事関連費を必要経費に計上するには?

ちょっとした副業収入の大半は「雑所得」

所得税法では、個人が得た所得について、その性格によって10種類に区分しています。

所得の区分内容
利子所得預貯金や公社債の利子、公社債投資信託等の収益の分配に係る所得
配当所得株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託等の収益の分配などに係る所得
不動産所得土地や建物などの不動産や船舶又は航空機等の貸付けによる所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)
事業所得農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得(不動産所得、山林所得に該当するものを除く)
給与所得勤務先から受ける給料、賞与などの所得
退職所得退職により勤務先から受ける退職手当や加入員の退職に基因して支払われる厚生年金保険法に基づく一時金などの所得
山林所得山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得(一定のものを除く)
譲渡所得株資産を譲渡することによって生ずる所得等で一定のもの
一時所得上記1から8までのいずれの所得にも該当せず、役務等の対価や資産の譲渡対価等としての性質がない一時の所得(例)懸賞や福引の賞金品、競馬や競輪の払戻金、生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金、法人から贈与された金品など
雑所得上記1から9までの所得のいずれにも該当しない所得(例)公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税など

このうち、利子所得から一時所得までは、その所得に該当するための定義が細かく定められており、これらの定義に当てはまらないものは全て「雑所得」として取り扱います
範囲はかなり広くなりますが、「事業として行っているほどではないけれど、ちょっとした副業の収入」の多くが雑所得に該当する、といったイメージです。

よくある例を具体的に挙げると、次のような所得が雑所得となります。

  • 公的年金等(国民年金、厚生年金、企業年金、恩給など)
  • 非営業用貸金の利子
  • 副業で書いた文章・イラスト・写真等の原稿料や印税、講演料、放送謝金など
  • アフィリエイト収入、LINEスタンプの販売収入、ネットショップやインターネットオークションの販売収入など
  • 個人年金保険の年金

・・・など

原則として、雑所得の金額が20万円を超えた場合には、確定申告が必要です。

雑所得の計算方法

雑所得の金額は、次の(1)と(2)の合計額です。

(1)公的年金等
収入金額-公的年金等控除額

(2)公的年金等以外のもの
総収入金額-必要経費

(1)の「公的年金等控除額」については、所得税法の上で決められた計算式に基づいて金額を計算します。
(2)の「必要経費」に算入できる金額は、次の2つの金額です。

(イ)売上原価(販売する商品の仕入れにかかる諸費用を含む)
(ロ)販売費、一般管理費など業務上の費用(いわゆる「経費」)

具体的に言うと、例えば次のようなものが挙げられます。

  • 販売するための商品等の仕入価格、商品を手元に送ってもらうための送料
  • ネットショップ等のシステム利用料、郵送料、交通費などの業務上の費用(例:原稿やイラストの郵送料、クライアントとの打ち合わせに赴くための交通費など業務のために直接使ったことが明らかなものなど等も含まれます)
  • 業務のための借入金の利息で一定のもの
  • 業務用資産の除却等に伴う損失及び業務用資産の修繕に要した費用のうち一定のもの

・・・など

なお、一定の先物取引による所得については申告分離課税(他の所得と区分して所定の税率によって課税される)が適用されるので注意が必要です。

家事用と業務用の支出が混在する経費の取扱い

個人で「副業」という立場で仕事をしていると、全額が業務上の費用となるものばかりでなく、一つの支出なのに家事上と業務上の両方に関わりがある、という費用も出てきます。これを「家事関連費」といいます。

例えば、プロバイダ料金、携帯電話の通信料などのように、内訳をよく見るとプライベート用に使っている部分の他に、業務用に使った部分が混ざっているような費用、といったイメージのものです。自宅の作業スペースで業務を行っている場合の地代、家賃、水道光熱費、固定資産税などもこれに該当します。

この家事関連費のうち「必要経費」になるのは、その経費の「主たる部分」が事業用であり、取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合の、その区分できる金額に限られます。

「主たる部分が事業用である」とは、原則として50%超が事業用であることとされていますが、業務上必要だった部分の割合が「明らかに」区分できれば、必ずしも50%を超える必要はありません。

家事関連費の一部を必要経費に計上する場合(これを「家事按分」といいます)は、もし税務署等から問い合わせがあったとしても、業務上必要だった部分を明らかに区分している、と合理的に説明できるよう準備しておくことが重要です。場合によっては、税務署や税理士等の専門家に相談の上で計上することも検討してください。

まとめ

副業をしている場合は、下記の点に注意して確定申告が必要なのか判断してください。

  • 原則として、サイドビジネスで20万円を超える収入があった場合は、雑所得の確定申告の可能性があります。
  • 総収入金額から必要経費をマイナスして20万円を超えたら、確定申告が必要です。(公的年金等にかかる収入がある場合は、公的年金等にかかる雑所得の金額との合計が20万円を超える場合に確定申告が必要です)

【関連記事】
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photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者

浦田泉
浦田泉

税理士。会計事務所、コンサルティング会社を経て2003年「いずみ会計事務所」を開業。自身の起業経験から、特に女性経営者の起業、会社経営、成長戦略などのお手伝いが得意分野。また、新人の経理担当者でもすぐに使えるようになる弥生会計は、顧問先への導入、指導の実績が多数ある。

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