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レジ・受発注システムが対象!「軽減税率対策補助金」を解説

最終更新日: 公開日:2016/05/06

執筆者:小田宏一

レジ・受発注システムが対象!「軽減税率対策補助金」を解説

消費税率が10%に引き上げになる時期にあわせて導入される軽減税率。
一部品目の消費税率が8%に据え置きになるのは消費者にとって嬉しい話ですが、それらを販売するお店や取引する会社は、「10%」「8%」の2つの消費税率に対応しなければならず、その準備や費用負担は大変です。

今回は、軽減税率に対応するレジや受発注システムの導入・改修に対して費用の一部を補助する「軽減税率対策補助金(正式名称:中小企業・小規模事業者等消費税軽減税率対策補助金)」についてご紹介します。ショップの店長やオーナー、経営者の方は必見です!(※1)

(※1)「軽減税率対策補助金」の申請期限や対象システムの手続き変更に伴う公募要領の改定が、2019年8月30日に公表されています。詳細は以下を参照ください。
【参考】中小企業庁:軽減税率対策補助金の手続要件の変更について(2019年9月10日 スモビバ!編集部 追記)



POINT
  • 対象は定期購読の新聞、酒類・外食を除く飲食品を扱う事業者
  • 複数の税率に対応する「レジ」などを導入する費用の一部を補助
  • 機器・システムのメーカーやリース業者は指定されているので注意

小売業、卸売業だけでなく、多くの業種が関係する「軽減税率」

そもそも軽減税率とは、生活必需品などに対しての消費税率を下げることで、所得が低い方の負担を軽くしようというものです。そうはいっても品目の線引きは難しく、長期間にわたる国会審議の末に「定期購読契約をした週2回以上の新聞」「酒類・外食を除く飲食料品」を対象品目とすることが決まりました。2017年4月(※2)からは消費税率が10%に引き上げられる予定ですが、軽減税率の対象品目だけは8%に据え置きとなります。

(※2)消費税率10%への引き上げを2017年4月から2019年10月に再延期する税制改正関連法が、2016年11月18日可決成立しました。
2019年10月1日以降は、税率が8%から10%に変わります。消費税10%引き上げとともに導入される軽減税率制度も2019年10月1日からとなります。(2017年11月20日 スモビバ!編集部更新追記)

軽減税率がスタートすると、大変なのはショップなどを開く小売業や、小売業に品物を卸す卸売業です。これまで使用してきたレジの多くは税率を一つしか設定できませんし、電子化した受発注システムも複数の税率に対応させるために改修が必要になります。そうした軽減税率導入の対策を講じる際、発生する費用の一部を国が負担しようという制度が「軽減税率対策補助金制度」なのです。

軽減税率対策補助金は名前のとおり、軽減税率の対象品目を取引する事業者が、複数税率に対応したレジを導入・改修したり、受発注システムを改修したりする場合が補助対象となります。(申請できる事業者の条件はほかにもさまざまあります。詳細は、軽減税率対策補助金事務局ホームページを参照)

さて、軽減税率の対象品目は2つだけですが、先に挙げた小売業や卸売業だけでなく、実は多くの業種に関係します。

例えば「外食は除く」と明記されているにも関わらず、飲食業でテイクアウトや出前をしている場合は、それらのメニューは軽減税率の対象になるといった具合です。もちろん、これらの業種も軽減税率のスタート時に対応していれば問題ないのですが、とくにシステムなどは導入までに数カ月もの時間がかかることがあります。

そのため、軽減税率対策補助金は同制度を含んだ法律「所得税法等の一部を改正する法律」が成立した2016年3月29日から対象期限までの期間に購入や改修したものを対象ですが、消費税率の10%への引上げ及び軽減税率制度の導入時期の延期発表により、受付の終了時期含め、随時更新されています。
最新情報は、中小企業庁:「軽減税率対策補助金」を参考にしてみてください。

レジ、モバイル端末レジ、付属機器もOK! 上限は20万円/台

それでは、補助金の対象機器である「レジ」と「受発注システム」について、それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。

レジはショップの規模に関わらず、ある程度の数量を販売しているお店なら設置していることでしょう。レジには、売上を記録するだけのシンプルな機器もあれば、POS機能を搭載した機器もあります。また近年では、タブレットなどモバイル端末を活用したレジも多く見られるようになりました。

軽減税率対策補助金は、上記に挙げたレジのうち、事務局が指定したメーカーやベンダーのものであれば対象となります。補助する範囲もレジ本体にとどまらず、バーコードリーダーやカード決済端末、プリンタといった付属機器も含んでいます。また、リース契約の場合、既存レジ機器の改修も補助対象です。

補助率は機器によって異なりますが、1台あたり20万円が上限です。機器の移動・運搬費、商品マスタの設定などは、さらに上限を20万円として補助されます。また、複数台を持つ事業者の上限は200万円です。
補助金は、導入後の申請になります。事務局が指定するメーカーやベンダーの機器を扱う販売店を中心に、「代理申請協力店」として相談に応じてくれるサポート体制も充実させていく方針を取っているため、利用すると良いでしょう。

受発注システム:すでにEDI/EOSを利用する事業者が原則対象

受発注システムについては、取引する事業者間で電子取引を行うEDI/EOSなどのシステムについての改修が補助対象です。方法としては「システムベンダーに発注して改修する」か「事業者自らがパッケージ製品・サービスを購入する」か、どちらかを選択することになります。

原則として、すでにEDI/EOSなどのシステムを導入している事業者が対象ですが、軽減税率導入により、取引先の要請などがあり、新規に導入する場合も補助対象となっています。また、EDI/EOSなどのシステムを含む一体型の会計・財務システムも対象です。

システムベンダーに発注する方法では、専門的な知識を要するため、指定事業者による代理申請制度を取っています。具体的には、指定のシステムベンダーが事前申請をし、事務局が交付を決定してから着手することになっているのです。
対して、事業者自らがパッケージ製品・サービスを購入する場合は、レジと同様に導入後の申請となります。また機器をリースする場合は、リース業者との共同申請になります。補助率は改修・入替費用の3分の2で、上限は以下のようになっています。

  • 小売業の発注システム=1,000万円
  • 卸売業の受注システム=150万円
  • 両方の改修や入替が必要=1,000万円

また、補助対象範囲外の機能を含むパッケージ製品・サービスについては、初期購入費用の2分の1が補助されます。

レジ・受発注システムとも、軽減税率対策補助金とともに、日本政策金融公庫や沖縄開発金融公庫の融資制度も活用できます。また、軽減税率対策補助金事務局ページでは「よくある質問」も掲載されています。同事務局ページにリストアップされている指定業者や代理申請協力店へ相談するか、事務局へ直接お問い合わせをされることをおすすめします。

photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者

小田宏一
小田宏一

大阪を拠点に活動する書籍ライター・編集者。現在は企業取材および記事執筆、ビジネス書や社史の執筆代行・編集を手がける。電子出版による社会貢献事業「著者発掘コンテスト」を主宰。著書に「経営者・フリーランスのための Amazon Kindle執筆術」(金風舎刊)。著者サイト:http://writer-oda.com/

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