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課税?それとも非課税?消費税のキホンをおさらい!

公開日:

執筆者:小田宏一

課税?それとも非課税?消費税のキホンをおさらい!

私たちがモノやサービスを消費する際に、代金と一緒に支払う「消費税」。税というだけあって、支払ったお金を事業者がいったん受け取り、後日にまとめて国・地方に納めるという間接税の仕組みをとっています。今回は、消費税のあらましとともに、モノやサービスを提供する事業者と消費税の関係、また納税する金額に関する基本的知識をご紹介します。個人・法人に関わらず、経営者や担当者はいま一度ご確認を!



POINT
  • 消費税の支払いで、一部支払いの対象外になるものがある
  • 課税売上高によっては納税義務が免除される事業者も
  • 課税事業者になるケースは3つある 

課税? 不課税? 判断のコツは「事業で対価を得たかどうか」

まずは、消費税のあらましを確認しておきましょう。消費税は日本国内でのモノ・サービスの消費に対して、広く公平に負担を求める税金です。いわゆる「お買いもの税」です。消費者や事業者が買い物した金額に国が定めた税率をかけ合わせ、消費税が計算されます。商品やサービスを販売した事業者は、消費者や事業者から消費税を受け取り、一定期間まとめて税務署に支払います。このように、本来支払うべき消費者や事業者が直接税務署に税金を支払わず、預かった事業者が支払う税金を、間接税といいます。
ただ、すべての取引に消費税をかけてしまうと、本来の目的からずれてしまうものがあるため、消費税では、取引を大きく次の4つに分けているのです。

不課税取引
国外での買い物やサービスの無償提供、個人で購入したものを売却する場合などです。

非課税取引
モノの特性や税の徴収が好ましくない性質の取引。消費税法で13種類の取引だけがこの非課税取引として限定されています。例えば、土地や有価証券、商品券などの譲渡、預貯金や貸付金の利子、社会保険医療などの取引がこれに該当します。

免税取引
国外への輸出取引、外国に住所を有する外国人が、日本の輸出物品販売所で通常生活のために購入し自分の国で使う場合などが該当します。

課税取引
日本国内で事業者がお金を貰って行った物の販売、物の貸し付け、サービスの提供などが該当します。上記の不課税取引、非課税取引、免税取引以外の取引です。

上記のうち、不課税取引は判断するのが難しいケースもあります。判断するコツとしては、「対価性」があるかどうかです。つまり、モノの販売、貸付、サービスの提供とお金の支払いに関係性があるかで判断するのです。例えば、取引先への祝い金や香典などは、単にお金を一方的に渡しただけであり、モノの販売や貸付、サービスの提供があるわけではありません。そのため対価性がなく不課税取引に該当します。また、借入金や預り金といった金銭の授受、寄付も同様の考え方から不課税取引に該当します。

これら取引で発生した消費税は、販売した事業者が代金とともに受け取り納税します。ただ、物品を販売する小売店が、卸売業者から仕入れて販売するケースも少なくありません。その場合は、小売店は消費者から受け取った消費税から、卸売業者へ支払った消費税を差し引いた金額を納税することになります。

消費税を納めるのは課税事業者。課税事業者になるのは......

消費税はモノやサービスの消費に対して広く公平に課税するものですが、どの事業者も消費税を支払わなければならない訳ではありません。一定期間の課税売上高(売上高全体から不課税取引、非課税取引を差し引いた金額)や資本金によって消費税を納める義務があるかどうかが異なってきます。なお、消費税の納税義務がある事業者を「課税事業者」、納税義務がない事業者を「免税事業者」といいます。これを判断する基準は、次のとおりです。

<ケース1>基準期間の課税売上高が1,000万円超の場合

一番有名な判断基準がこれです。個人事業主なら前々年、法人なら前々事業年において、課税売上高が1,000万円を超える場合は、課税事業者になります。
例えば、個人事業主で平成26年中に課税売上高が1,000万円を超えていれば、平成27年の課税売上高が1,000万円未満であっても課税事業者になり、平成28年分から消費税の納税義務が発生します。

消費税を納める義務は過去の売上で判定します

(参考:消費税の納付はどうすればいいか?簡易課税の方法

<ケース2>新設する法人の資本金が1,000万円以上の場合

基本的には、基準期間や特定期間がない新規事業者には、消費税の納税が免除されます。よく言う「起業したら2年間消費税が免除される」とは、これに該当する方の事になります。
ただ、新規事業者であっても資本金が1,000万円以上の場合は、課税事業者になり、その年から納税義務が発生します。
なお、課税売上高が5億円以上の他の事業者に株式の50%以上を保有されている場合などは、資本金が1,000万円未満でも課税事業者になることがありますので、専門家にご相談ください。

<ケース3>特定期間の課税売上高と給与等支払額が1,000万円超の場合

個人事業主なら前年の1月1日~6月30日、法人なら前事業年の上半期において、課税売上高と給与等支払額が1,000万円を超える場合は、翌年から課税事業者となります。
例えば、個人事業主で、前年の1月1日~6月30日の課税売上高が1千万円を超え、かつ、給与等支払額も1,000万円を超える場合は、翌年から課税事業者に該当します。
どちらか一方が1,000万円以下の場合は、課税事業者になりません。

課税事業者であることが判明した場合は、「消費税課税事業者届出書」を税務署へ提出します。このほか、免税事業者であっても消費税の還付を受けたい場合には、「消費税課税事業者選択届出書」を出すことで課税事業者になれます。消費税の還付とは、他の業者へ払い過ぎた消費税分を取り戻すことで、多額の設備投資や資産の購入に対して売上高が小さい場合に有効です。節税の視点からのメリットはケースによって異なるので、専門家に相談しながら実際に算出し比較することが重要になります。

photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者

小田宏一
小田宏一

大阪を拠点に活動する書籍ライター・編集者。現在は企業取材および記事執筆、ビジネス書や社史の執筆代行・編集を手がける。電子出版による社会貢献事業「著者発掘コンテスト」を主宰。著書に「経営者・フリーランスのための Amazon Kindle執筆術」(金風舎刊)。著者サイト:http://writer-oda.com/

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