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プリンターがフリーランスの仕事の邪魔をする!? 請求書作成サービス「Misoca」豊吉社長

公開日:

執筆者:安田博勇

プリンターがフリーランスの仕事の邪魔をする!?——請求書作成サービス「Misoca」豊吉社長

フリーランスの間でにわかに話題になっているWebサービスがある。月額0円で利用できる請求書作成サービス「Misoca」(ミソカ)だ。Twitterでその利用者を探してみれば、「便利すぎる」「無料とは思えない」など、絶賛の声が多数投稿されている。フリーランスにとって煩わしい請求書作成業務がクラウドでできる便利なサービスはいかにして生まれたのか。開発者である株式会社Misocaの代表取締役・豊吉隆一郎さんに話を伺った。
※掲載内容は記事公開日時点(2016年7月29日)での内容となります。あらかじめご了承ください。(編集部注)



"必要な機能だけ"を徐々に足していった

――システムの開発にあたり、特に留意されたのはどんなことですか。

私自身がほしいと思うことと、ユーザーがほしいと思うこととがあるなかで「何をやって何をやらないのか」を判断していくことが難しかったんです。Misoca以前にもいくつかのWebサービスをつくってきましたから、機能をたくさん付けたからといってユーザーに響くサービスになるとは限らない、ということは承知していました。すべての意見を取り入れればサービスの方向性がぶれてしまいます。

ちょうどMisocaの開発を始めた当時には、「ほしいものだけをその場で提供して、ユーザーのフィードバックを受けながら改善していく」という"リーンスタートアップ"的な潮流もありましたので、Misocaの開発でもその流れを汲みたいと思っていました。

――実装すべき機能を判断するのに、どのような方法をとったのでしょうか。

大きく役立ったのは「ユーザーテスト」ですね。開発の前段階から、フリーランスとして活動している人のところに出向き「どういう機能が本当に必要なのか」を聞いて回りましたし、開発期間中にもユーザーテストを繰り返しました。

例えば、初期のMisocaの画面には「コピー」というボタンがあったんです。請求書の"複製"をするときにクリックしてもらうボタンなのですが、ユーザーテストで請求書を複製してもらおうとしてもこのボタンを使ってくれない。理由を聞くと"印刷"のボタンだと思っていた、ということでした。

これはあくまで一例ですが、私たちが想像で改善を図っていくよりも、ユーザーがどう使っているのかを実際にこの目で見て、それを改善していくことが大事なんだとこのときに実感しました。Misocaも最初のうちは単純な機能しか実装していなかったのですが、ユーザーテストを繰り返すことで、本当に必要な機能だけを先にリリースしていくことができましたし、そうして"必要な機能だけ"を徐々に足すことを繰り返した結果、現在のMisocaにたどり着いています。

取引を最適化するプラットフォームづくり

――ユーザー層の拡大としては、どのようなPR戦略をとったのでしょうか。

我々自身がスタートアップ界隈の人間ですので、最初の頃のMisocaは"新しモノ好き"なエンジニアやデザイナーの間で、口コミ的に拡がっていきました。そうしたMisocaユーザーの方々に1人ひとりお声がけし、どのように利用いただいているのか実際の現場を見せていただきながら、それを導入事例としてPRしていきました。

いろいろな機能を追加していくにともない、今はスタートアップに限らず、幅広いユーザーにご利用いただいていると思います。こうしたMisocaファンの拡大は、現在運営している「Misocaアンバサダープログラム」につながっていて、今もアンバサダーの専用HPで導入事例を紹介しています。

――最後に、今後の展望を教えてください。

最初こそ「プリンターをなくしたい」「ポストに行くのが面倒」というシンプルな動機からスタートしたサービスですが、いざ展開してみると、いまだ請求書発行業務の周辺でアナログな部分が残っていると感じています。

個人間の取引だと、ネットオークションのようなプラットフォームがありますが、それがBtoBの取引となった途端、電話、FAX、メールと、いろいろな道具を使いこなさなければいけなくなる。調べてみると、日本の場合、ビジネスの取引の7割くらいでいまだ郵便もしくはFAXを使っているそうです。

すなわち、一元的に管理できるプラットフォームが整備されていなくて、そこにはきっとまだまだ無駄がある。現在のMisocaは請求書作成サービスに特化してしますが、もっと可能性を広げていき、事業者間の取引を最適化するプラットフォームを構築していきたい、と思っています。

――本日はどうもありがとうございました。

豊吉隆一郎とよし・りゅういちろう

豊吉隆一郎

81年、岐阜県生まれ。岐阜工業高等専門学校 電気工学科を卒業。卒業後Webのシステム開発で独立。個人でいくつかのWebサービスの開発や売却の実績を積み、2011年6月に2011年6月に株式会社Misoca(旧:スタンドファーム株式会社)を設立。現在は10万事業者以上が使うクラウド型の請求管理サービス『Misoca』の開発・運営を行う。

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この記事の執筆者

安田博勇
安田博勇

1977年生まれ。大学卒業後に就職した建設系企業で施工管理&建物管理に従事するも5年間勤めてから退職。出版・編集系の専門学校に通った後、2006年に都内の編集プロダクションに転職。以降いくつかのプロダクションに在籍しながら、企業系広報誌、雑誌、書籍等で、編集や執筆を担当する。現在、フリーランスとして活動中。

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