業種によっては、法人だけでなく、個人事業主やフリーランスの人も、請求書を発行するのも重要なひとつの業務です。そのときに迷うのが振込手数料を負担するのは、仕事を受注した側か、発注した側か、どちらなのでしょうか。振込手数料の仕訳についても説明したいと思います。
請求書を作成するにあたって、振込手数料についてはどちらが負担すべきなのか。フリーランスならば、一度は考え方ことがあるかもしれません。
答えは......ケースによります。民法上は特に意思表示がなされていない場合、債務者、つまり、発注側が支払うのが基本ですが、支払について受注側が支払うこととしている場合は、もちろんその取扱いが優先されます。ですので、あらかじめお互いに話し合って決めておけば、トラブルがなくすむのでおすすめですね。
なお、受注した側が、物品やサービス相応の代金を直接受け取りにいくという、商慣習が残っているケースもあります。この場合は、わざわざ振込によらず、現金で回収するので振込手数料の負担の問題は発生しませんね。
さきほど商いの原則について触れましたが、実際には振り込むほうが振込手数料を負担しているのが、ほとんどではないでしょうか。
どちらが負担するのか、事前に確認し、取り決めておくことがベストですが、それも言いにくいという状況もあるかと思います。ですので、もし、振込手数料を発注側に負担してほしい場合は「手数料はご負担願います」と請求書に一筆書いておくとよいでしょう。
もしくは、請求書や契約書に記載せず、振込手数料の判断は相手に任せるという方法もあります。現実的には、この方法をとっているケースも多いのではないでしょうか。ただ、担当者が変わる可能性なども考えると、請求書に明記しておくのが無難かもしれません。
振込手数料をこちらで負担した場合、確定申告での勘定科目をどうするか迷ってしまうかもしれません。これについては、「支払手数料」として計上することが多いようですが、頻度が少なければ「雑費」で処理することもあります。
【参考記事】
・買掛代金を支払った
・振込手数料差引後の売掛金が振り込まれた。
・「雑費」とはなにか?
さて、振込手数料について説明してきましたが、請求書に一筆も何も、そもそも請求書を作ること自体が負担になっているという人も少なくないでしょう。私もその一人ですが、そんなニーズに応えてくれるのが、請求書作成サービス「misoca」です。
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photo:Getty Images
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この記事の執筆者
出版社勤務を経て、フリーエディター、コラムニスト。歴史、伝記・評伝、経営、書評、ITなどを得意ジャンルとして、別名義で著作多数。ここでは、脱サラフリーランスならではの視点で、お役立ち情報をお届けしたいと思います。