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はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

公開日:

執筆者:酒井彰人

はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

前回は「やよいの青色申告 オンライン」を使って、経費や売上など入力作業を行い、青色申告に必要な書類を完成したところまでをお伝えしました。
今回は確定申告書と青色申告決算書を税務署に提出するために提出前のチェックや疑問について村田先生に聞いてみたいと思います。



酒井さん

ついに申告書が完成しました! いよいよ税務署に提出ですね?

村田さん

ちょっと待ってください! 税務署に提出するにあたって、いくつか注意しなければならないことがあります。まず、平成28年分の確定申告からマイナンバー制度導入に伴う、本人確認書類の提示、または写しの添付が必要になります。ただし、e-Tax(オンライン申告)による提出の場合には、本人確認書類の提出を省略することができます。
そして、確定申告書の提出には、郵送、税務署に持参、e-Tax(オンライン申告)の3つの方法があります。それぞれのメリットとデメリットを以下のようにわかりやすく表にまとめてみました。

提出方法メリットデメリット
郵送の場合・申告書控えに収受印が押印される。(銀行融資の現場では、収受印有りの確定申告書の提出を求められる場合がある)
・消印有効なので、申告期限ギリギリまで作業ができる。
・郵送セットなど事務作業に手間がかかる。
・発送時の郵送コストがかかる。
・申告書控えを同封した場合、返信用切手などのコストがかかる。
・ポスト投函の場合、消印の確認ができない。
税務署に
持参する
場合
・申告書控えに収受印が押印される。
・提出前に、気になる点を税務署に聞くことができる。
・提出時に、添付書類等を確認してもらえるので、添付漏れ等がなくなる。
・自分で提出する場合、確実に提出完了の確認ができる。
・税務署に行く時間とコストがかかる。
・確定申告時期は混雑していることも多いので、待ち時間を覚悟する。
e-Tax
(オンライン申告)
の場合
・税務署に行かなくて済む。
・所得税等確定申告時期(平成29年は、1月16日(月)~3月15日(水))においては24時間利用(※1)できるので、申告期限ギリギリまで作業ができる。
(※1)毎週月曜日0時~8時30分のメンテナンス時間を除く
・通常期は平日8時30分~24時まで提出可能。
・一部の添付書類の提出を省略できる。
・税務署に行く時間とコストの削減ができる。
・還付の場合、還付金の処理状態がわかったり、還付がスピーディーに処理される。
【参考】
国税庁 還付金処理状況確認について
国税庁 e-Taxを利用すると
・ICカードリーダライタの準備など、コストがかかる。
・マイナンバーカードを取得していない場合、取得の手続きと時間がかかる。すでにマイナンバーカードを取得していたり、電子証明書が組み込まれていて期限内の住民基本台帳カード(※2)を取得している場合は、使用できるので問題ない。
(※2) 住民基本台帳カードは2015年12月をもって発行が終了。
・操作に慣れるまでの時間が必要。
・通信環境・パソコンのトラブルが発生した場合の作業の遅れなど、不測の事態を想定しておく必要がある。

酒井さん

メリットとデメリットを比較して、自分にあった提出方法を選べばいいんですね。入力作業の時に必要な書類をいろいろと集めましたが、確定申告書と一緒に添付して提出しなければいけないものは何かありますか?

村田さん

基本的に、控除(税金の課税対象が減額されるもの、税金そのものが減額されるもの)については、書類の添付が必要です。生命保険料控除や寄附金控除、医療費控除などが、その代表例です。あとは、源泉徴収票など収入を証明するものや、確定申告書にマイナンバーを記載するので、マイナンバーを確認できるものと本人確認書類、も添付が必要となります。国税庁の下記ページにまとまっているので、ご自身に該当するものがあるか否か確認をしてみるといいでしょう。
【参考】
国税庁:申告書に添付・提示する書
なお、e-Tax(オンライン申告)での申告の場合には、電子証明書で本人確認ができるのでマイナンバーの証明や本人確認書類は不要です。ほかにも源泉徴収票や生命保険料控除証明書など、一部の書類の添付を省略することが可能です。ただし、申告期限から5年間は手許に保管をして、税務署からの提出・提示依頼があれば、対応しなければなりません。詳しくは下記ページを参照してください。
【参考】
国税庁:所得税の確定申告期によくある質問

酒井さん

なるほど、添付書類に関しても人によって必要なものが違うんですね。教えて頂いた国税庁のページを参考にします。申告書の内容に不備や記入漏れがあった場合はどうなるのでしょうか?

村田さん

税務署から確認の連絡があります。確認のうえ、実際に不備や記入漏れがあった場合には、税務署の指示にしたがって修正する必要があります。このときに大切なことは、 "納得のうえ" で修正するということです。『税務署に言われたから直す』ではなく、必ず修正理由を聞いて、不明点があれば質問するようにしてくださいね。

酒井さん

"納得のうえ"というのがポイントですね。不備や記入漏れがないようには気をつけて入力作業等おこなっていますが、人間なのでミスはありますよね。所得税の確定申告のできる時期は、2月16日から3月15日までですが、もし提出期間中に提出が間に合わない場合、何か方法はあるのでしょうか?

村田さん

災害にあってしまった場合など、特別な事情がない限り、救済措置はないと考えてください。できる限り早く提出することで、延滞税等の罰金的な税金を少なくすることが重要です。また、2年連続で期限後申告になってしまうと、青色申告を取り消される可能性があるので、注意が必要です。 例えば『寄附金控除証明書』の再発行など、資料不足で間に合わない場合には、とりあえず『寄附金控除証明書』に代わる領収書などで寄附金の事実を証明し、事情を説明した用紙と一緒に、期限内に提出するようにしましょう。後日、『寄附金控除証明書』を提出すれば問題ありません。青色申告の場合は、期限内に提出することがとても大切です。なぜなら、65万円の特別控除は期限内申告が条件だからです。遅れると10万円控除になってしまいます。青色申告なら早め早めの準備で期限内に申告ができるようにしましょう。

はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

酒井さん

そうですよね、修正の可能性もあるので期限よりも早めに提出したいと思います。今回、私は郵送で提出をしようと考えていますが、他に提出時に気をつけなければいけないことってありますか?

村田さん

当たり前のことかもしれませんが、提出前にもう一度検算等の再チェックをしてください。あとは、郵送や税務署持参による提出の場合、税務署に提出して返ってこないもの、例えば『源泉徴収票』などは、コピーをして手許に残しておくことが重要です。また、郵送による提出の場合には、『信書』扱いで送らなければなりません。一般郵便・簡易書留・特定記録など、郵便局から郵送する必要があり、宅配便などは認められません。さらには、郵送時の送り状などに、『控え収受印希望』と記載しておかないと、収受印を押印してくれないことがあるので、注意が必要です。

酒井さん

郵送だと気をつけなければいけない点がいくつかありますね。やっぱり直接、税務署に持参することにします。

はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

酒井さん

税務署に着きました。いよいよ確定申告の本番ですね! なんだか緊張しますが、これからがヤマ場なので頑張ります! いざ出陣!




酒井さん

終わりましたー。混雑していないタイミングに合って提出できたので、たった15分で完了してしまいました!

村田さん

実は、確定申告書ができていて、提出するだけなら15分で終わってしまうんですよ。

酒井さん

そんなに簡単なものだったのですね......なんだか拍子抜けしてしまいました。

村田さん

やよいの青色申告 オンライン』で事前に必要書類を作成しておけば、税務署への申告そのものは実はこんなに楽チンなのです!

酒井さん

申告書も提出したし、これで終わりですね、安心しました!

村田さん

おっと、安心するのはまだ早いですよ。確定申告が終わったあとも、まだまだ忘れてはいけないポイントはあります。納税がある場合は、納税額の支払いがありますし、還付金がある場合は、還付金の確認も必要です!

はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

酒井さん

そうでした、私の場合、約10万円も還付金があるんでしたね!還付金がでたら、さっそく海外旅行などでパーっと使って......

村田さん

いやいや、安心して無駄遣いするのは禁物ですよ。その前に忘れてはいけないポイントがあります。確定申告の後には、住民税や健康保険料、国民年金など、あとあと支払わなければならないものがいくつかあります。直前になって、これらの支払いに慌てないためにも、還付金はとっておきましょう。

酒井さん

あ、確かに白色申告をした際にも同様にあとで支払わなければいけないお金があって、あせりましたね。還付金には手をつけず、のちの支払いのためにとっておきます。村田先生、本当にありがとうございました。......

村田さん

しっかり準備をしてコツコツ作業をすれば焦らず確定申告できますよね。次からは一人で対応できそうで安心しました。

はじめての青色申告【第3回】〜税務署に提出編〜

青色申告初心者の私が青色申告をすることができたのは、村田先生と「やよいの青色申告 オンライン」があったからこそです。
今回は税理士の村田先生に直接色々と質問させて頂くことができましたが、「やよいの青色申告 オンライン」のベーシックプランでは電話やチャット、メールなどで入力方法だけでなく、仕訳・確定申告に関しての問い合わせや業務相談まですることができます。
私も実際にサービスを利用しましたが、メールはサービス時間内であれば当日中に返答を頂けるスピード対応!
専門知識がなくても、必要な項目を埋めていくことで青色申告に必要な書類を自動で作成してくれるため、次回も「やよいの青色申告 オンライン」を使って確定申告すること以外の選択肢は考えられません。
それでも自分でやる時間がない人や、困った時は、村田先生のような知識も経験もあって、優しい税理士さんにお願いするのがいいと思います。
これから青色申告される方の参考になれば幸いです!

いろは税理士法人代表税理士・村田栄樹氏プロフィール
昭和47年(1972年)6月14日生まれ。栃木県佐野市出身。
経営コンサルティングもできる、企業参謀型の税理士として、お客さまのビジネスに積極的にかかわる。創業したばかりの会社に対し、丁寧にわかりやすくアドバイスすることで、会計・税務についての不安をなくし、本業に集中できる環境作りを得意とする。税理士になる前は、大手専門学校で簿記・税理士・FP講座などの講義を3,000回以上行う。
専門用語を使わずに、受講生の「なぜ?」にしっかり答える講師として、多くの受講生から支持を得る。わかりやすい講義が評判となり、受験対策講座では、他校からの転校などで、申込者数が対前年比4倍となる。
税理士として、簿記講座講師として、長年簿記・会計に触れてきた経験から、『簿記は単なる帳簿付けの技術ではなく、哲学であり、人生訓である』が持論。簿記・会計のルール(原則)を、経営・人生に応用することを提唱している。
いろは税理士法人公式HP
著書:『ダンゼン得する 知りたいことが パッとわかる 経費になる領収書 ならない領収書がよくわかる本』、『ダンゼン得する 知りたいことがパッとわかる 儲かる会社の会計と経営がよくわかる本』(ともにソーテック社)など。

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この記事の執筆者

酒井彰人
酒井彰人

エンジニアや営業、映画監督のアシスタントなどさまざまな業務を経験後、平成28年4月より個人事業を開業、フリーランスとして映像制作とライター業を中心に活躍中。シンガポールで駐在経験もあり、日本や世界のどこにいても仕事ができる環境を作るべく、実績と経験を積み重ねている毎日。
studioA

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