スモビバ! スモールビジネス(個人事業主、中小企業、起業家)の
業務や経営にまつわる疑問や課題をみんなで解決していく場

飲食店の開業前に考えるべき! 開店までの"ざっくりロードマップ"とは

公開日:

執筆者:五島洋

飲食店の開業前に考えるべき! 開店までの“ざっくりロードマップ”とは

「まずは個人事業主で始めるべき? それとも最初から法人を作ったほうがいい?」
「小さな“箱”からスタートしたほうがいいのか? 売上をあげるためには一定規模の店舗を探すべきか?」
飲食店を開業しようとすると、冒頭のようなさまざまな選択肢の狭間で悩むケースも多いのではないでしょうか。もちろん、「これが正解」という万人共通の答えはありませんし、事前のプランどおりに物事が進むこともまれです。
飲食業の開業には相応の初期投資がかかり、後戻りややり直しが難しいと言われています。ざっくりとでもよいので、長期的視点で進むべき道——いわゆる“ロードマップ”——を立てておくことが肝心です。



POINT
  • 個人事業主と法人、どちらで開業したらいいのか判断しよう
  • 「開業するお店の規模」は最悪の自体も想定して考えよう
  • 自分が将来的にどのような店舗展開をしたいのか、イメージしておこう

個人事業主で開業する? 最初から法人にする?

個々の考え方次第ですが、消費税免除の恩恵を受けるなら、個人事業主からスタートするというのが王道です。
消費税納付義務が発生する事業者(消費税の課税事業者)には、

・原則として、2年(期)前の売上1,000万円超の個人事業主・法人

という、一定の条件があります。

つまり、開業して最初の2年間は売上に関係なく(例外あり。後述します)、消費税が免除となり、課税事業者だった個人事業主が、新たに法人を作った際も、会社設立後から2期(2年)は免除となります。

よって、最初は個人事業主で2年間営業し、新たに法人を作れば、最長4年間の消費税の免除期間の恩恵を受けられるというわけです。

ただし、例外のケースとして、法人を作る際に、資本金1,000万円以上(※1)にすると、売上に関係なく、初年度から納税義務がかかります。
また、前年の半年間の売上および給与の支払合計額の両方が1,000万円超の場合も、2年の猶予期間や2期前の売上に関係なく、次の年から個人、法人に限らず課税事業者となる点にも注意が必要です。
(※1)1期目の途中で増資があり、資本金1,000万円以上になった場合、1期目は免税事業者になりますが、2期目は課税事業者になります。

店の規模はどうする?

最初は、出店コストを抑え、自分ひとりでもお店を回せるようにカウンターメインの小さな店にするのか。ある程度、お金はかけてでも数十席はあるような規模の店舗にするのか。
これも考え方次第ですが、どの道を選択するにせよ、それぞれのメリット・デメリット、つきまとうリスクは事前に理解しておくことが大事です。

ひとりで小規模の店舗でスタートすれば、初期コストを抑えることができるのがメリットですが、売上には限界があります。

「自分ひとりが食えればいい」と考えるならば、それでもいいですが、「いずれは2店舗目、3店舗目を出したい」と考えるなら、後述するように、そこに向けての準備、計画を立てておく必要があります。

一方、最初から大きな箱でスタートすると、当然ながら、店舗の賃貸費用も人件費も相応にかかってきます。うまく当たれば、小さくスタートするより、売上、利益が期待できますが、予測はあくまでも予測。

閑古鳥が鳴いて、コストばかりが重くのしかかるという最悪の事態も想定し、1年間ぐらいは売上が低迷しても食べていけるぐらいの生活費は確保しておくべきでしょう。

出店計画はどう考えるべき?

最初は小さく始めて、2店舗目、3店舗目と順を追って出店していくのもひとつの方法ですが、漠然と「いつかは次の店を出したいなあ」といったあいまいな考えでは、夢の実現は厳しいと言わざるをえません。

多店舗展開をしていくためには、店舗を探すのはもちろん、新たな店を任せられる人材も必須となります。

近年、東京都心部などの人気エリアでは、好条件の空き店舗を探すのは非常に困難。さらに、飲食業界は求人を出しても、なかなか人材が集まりにくいという状況と言われ、空前の人手不足状態に置かれています。

さらに、1店舗目で人を育て、2店舗目を任そうと思っていても、好条件の店に移ってしまうというリスクもありますし、いい人材ほど独立志向が強く、いずれは辞めていってしまうというのも現実です。

こうしたリスクを踏まえたうえで、自分はどのように飲食業を展開していきたいのか。自身の立ち位置をはっきりと考えておくことが大事です。

いずれはオーナーとして経営のみに携わりたいのか。
オーナーシェフとして料理からオペレーションまで、あくまでもすべてに自分が関わっていきたいのか。どの道を選ぶかによっても、店舗の選び方、オペレーションのスタイル、メニュー構成も変わってくるはずです。

また、好条件の空き店舗が見つかった際に、スピード感を持ってアクションを起こすためにも、常日頃からビジネスの方向性を考えておくことが大事。
ざっくりと将来的展望を描き、状況を見つつ、軌道修正をしていくことが肝心と心得ましょう。

photo:Getty Images

  • 青色申告オンライン
  • 白色申告オンライン
  • 【PR】 1分でキレイな請求書を作成 「Misoca」 -今すぐ無料でお試し-
  • マイナンバーも年末調整も弥生給与
  • 会計オンライン
  • 確定申告まとめ
  • 弥生会計 オンラインが初年度0円 起業家応援キャンペーン

閉じる

【PR】 1分でキレイな請求書を作成 「Misoca」 -今すぐ無料でお試し- 白色申告オンライン 青色申告オンライン 会計オンライン 弥生給与

この記事の執筆者

五島洋
五島洋

税理士、ファイナンシャルプランナー。150社以上もの顧問経験を武器に、顧客には会計業務以外の経営アドバイスも積極的に行っている。著書として『ゼロから始める会社の数字入門』(KADOKAWAメディアファクトリー)、『身の回りの税金がわかる』(西東社)、『あなたの「年金」がすぐわかる本』(PHP研究所)など。
・<中小企業>社長のための経営相談所
・五島洋税理士事務所

この執筆者の他の記事を見る