「人気店」になるための販売促進のコツ

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執筆者:粕谷智和

「人気店」になるための販売促進のコツ

「販売促進」とひと言で言っても、いわゆる広告媒体(チラシ、ホームページ、リーフレット、冊子など)のテクニックであったり、接客サービス上のテクニックとして言葉が使われたり、一方で「お店の商品陳列の仕方」という意味で使われたりと、企業経営上の意味としてはとても広い意味で捉えられます。今回は個別の販売促進ではなく、それぞれの販売促進に共通する前提条件やテクニックをご紹介します。


POINT
  • 人は、売れているところに向かって集まってくる
  • どんな形であれ、気づいてもらうこと、目に留まること
  • 人気店の演出ストーリー「感動のたたみかけ」について

消費者は、なぜその商品を手に取るのか

人は、売れているところに向かって集まってきます。

なぜならば、自分も「買ったら得するかもしれない」という期待と、実際に「得したなあ」という感動を味わいたいからです。逆に、売れていないモノや、寂れたお店をわざわざ選んだり、味わったりは普通しません。なぜならば、そんな余計なことに巻き込まれて不快な思いを味わいたくないからです。

また、「有名なあの人が選ぶもの」を、自分も求めようとします。有名なあの人が魅力的だと言っているものや、多くの人が「いいね!」と言っているものを消費者は選ぶ傾向にあります。

販売促進とは、自分、もしくは自分の商品・製品・サービスを、いかに多くの人に選んでもらうかのテクニックです。

上の大原則に従えば、どんな販促のテクニックにおいても大前提は

  • いかに売れているか
  • 人が集まっているか
  • 人が評判にしているか
  • 有名なあの人が選んでいるか

......を演出することが重要になります。

つまり「売れている感」をいかに演出表現するかが大前提となるのです。

販売促進の表現は本来、自由なもの。もっともっと遊び心を

販売促進の表現は自由。まずは、このことを念頭に置きましょう。この前提をなくして、やれチラシのフォントはこうだ、ホームページの画面動線はどうだ、配置がどうのこうの......というテクニックの話は、実は二の次なのです。究極のところ「売れている感」が演出できている企業であれば、たとえ販促媒体の構成内容がおざなりであっても、結果として販売促進に成功しているところも多いのです。

日本人にありがちなパターンなのですが、見た目のキレイさばかりに意識が向かいすぎて、チラシやホームページ等の販促媒体作成において「キレイにお行儀よく作る」ことに自己満足してしまうことが挙げられます。しかし「お行儀の良い販促物を見せる」ことと「売れる」とは、必ずしもイコールではないのです。

あるいはキレイな販促物を作ったとしても、より「売れている感」「選ばれている感」を常に意識し、お客様に自分たちが「売れている」ことを示すことが大前提となります。

今の時代、「売れている感」を煽りながら、あえて汚いデザインやおざなりな構成のチラシやホームページを作り、注目を集めることだって十分あり得るのです。「売れている背景があるからこそ、あえて正攻法で表現しないんだな。実際に売れてるから、こういう遊び心のあるデザインで見せられるんだな!」と消費者に思わせるパターンもあるということです。

こうした「余裕のある感じ」を醸しだすことも、「売れている感」に繋がりますよね。特にネット社会になってからは、こういう変化球の販促アピールも年々有効になってきているように思います。では、具体的にどんな販売促進をしたらいいのでしょうか。次にご説明しましょう。

販売促進の基本テクニック 〜どんな形であれ、「気づいてもらうこと」「目に入ること」〜

販売促進の基本テクニックとして、まず、「目に入るものを作る」ということがあります。

例えば、チラシを手にとったとき。そもそも、誰が「チラシは四角形でなければいけない」と決めたのでしょうか? 三角形のチラシがあっても良いのではありませんか? 仮に物流統一ルールで変形のチラシが難しいのであれば、直接ポスティングしてみるのも良いでしょう。

日頃の制約条件に目が曇ってしまい、本来は優先すべき「まずはお客様に気づいてもらう」「お客様の目に入るにはどうしたら良いのか?」「どういったものが目立つのか」を忘れてしまいがちです。

販促の楽しみとは、「お客様の目に飛び込むこと」について、もっともっとどん欲に考えることでもあります。

例えば、まわりにあるライバル社の販促物とはまったく逆方向の表現をしてみたらどうなるか......などと考えてみる。消費者の頭の中では、一般的なチラシのイメージや通常のホームページのイメージなどが既に出来上がっているものです。そういう前提のなかでは、なまじキレイなチラシやホームページを頑張って作ったところでも、そんじょそこらの出来では目に留まらないようになっています。

そこで、もっともっと単純に、日常原則から全く外れた演出をしてみるのです。いつもはゴミ箱行きだった販促媒体が、少なくとも「いつもと違う! 何だこれ? 何だこの商品は?」といって手に取ってもらう確率を何倍にも増やすことができると思いませんか? 販促とは、つまるところ来店確率や、購買確率をいかに増やすかが重要な企業活動です。そのためには、一度原理原則から外れて「目立つとは何か」「気づいてもらうとは何か」をとことん考えることが必要なのです。

そして、次の段階として実際に来てもらうことを考えるのです。

一生懸命に販促活動を行っている副作用として、販売促進で陥りがちなことに「お客様に対して説明しすぎること」があります。これはいけません。販売促進とは、(ネットショップは例外)あくまでも、来店・来社していただくことや、実際に商品製品サービスを手に取ってもらう「きっかけ」を作ることです。あたかも購買決定まで促すような、先回りの長い説明や詳細な回答が目的ではありません。あまりに先回りしすぎると、本来お客様が購買した時に味わって頂くはずの「感動」を削いでしまい、購買する前に満足してしまうこともあるので注意が必要なのです。これは、チラシにしても、ホームページにしても、接客行動にしても共通の消費者心理と言えます。

販促媒体の選び方

顧客が不特定多数 顧客が特定多数
ホームページ
CM 看板 ポスティング
チラシ フリーペーパー
新聞広告
口コミ
ポスティング
リーフレット
考慮すること
配布エリア
配布枚数
期間 大きさ 等々
(予算に応じたものに制約される)
設置配布箇所の設定
デザイン
接客応用力 人気者化
メリット
規模感のあるアピールが可能
当たればでかい
初期投資が低くすぐにできる
リスク低い
デメリット
リスク高い
初期投資が高い
小さな効果しか望めない

上図は、販促媒体を選ぶ際のメリットやデメリットをまとめたものです。
販売促進を考える際、どの広告媒体を選ぶかが真っ先に浮かぶと思われます。予算の制約があるなかで、いかに媒体をミックスしていくかは各企業において検討がなされると思いますが、特に BtoCのビジネスであれば、多くの潜在ターゲット層に効果的に訴求でき、費用対効果の高いホームページは必須のツールであることは否めません。それ以外については、リスクの少ないものからまず試してみるだけでも十分です。

商品やサービスそのものに、感動はあるのか

人気店は、外部発信、商品、接客、内外装、陳列、すべてにおいてトータルで演出表現するのが上手です。他社と違う理由、選ばれている理由、目に留まる理由を、各所でちりばめながら、どれかに偏ることは少なく、あくまでも統一された演出のもとでたたみかけるように販売促進を重ねています。

しかし、いくらチラシやホームページで上手に販売促進の演出をしても、実際の接客がダメならば0点です。実際のお店や製品に汚れがあったり、欠点があったりすれば0点です。販売促進とは、そもそも単体で考えるものではなく、下図のように「すべての買う理由が有機的に連動した形」を目指すことが重要なのです。

行ってみたくなる、理由がある。
(珍しさ、興味、注目)
チラシ
リーフ
ホームページ
入ってみたくなる、理由がある。
(清潔さ、広さ、活発さ、売れている感)
建物外観
看板
入口 内装
付き合ってみたくなる、理由がある。
(人懐っこさ、優しさ、楽しさ、お得さ)
接客待遇
身なりの良さ
挨拶

表面的に見栄えの良いデザインや、小手先の販促テクニックだけに陥いるのではなく、どの場面においてもお客様が自社のサービスや商品を選ぶ理由を提供しましょう。そして、お客様が実際に商品を手にしたときに、どんな感動をたたみかけることができるか。そこを突き詰めていくことこそが、実際に自社の商品サービスを選んでもらえるかどうかの分岐点になるのです。

photo:Getty Images

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この記事の執筆者

粕谷智和
粕谷智和

2001年大手衣料量販グループ入社、入社1年で店長に抜擢。店舗オペレーションに通じ、マニュアル改善においては全社表彰を3度受賞。2009年より北海道音楽企業に入社。エリア統括として、エリア内支店経常利益昨年対比800%増を実現。2014年独立。創業、補助金・助成金申請、各種経営計画策定、特に各地セミナーにおける販売促進指導や、個々の事業者様の強み・セールスポイントを引き出し、外部発信していくことを得意としている。一般事業者様向けのセミナーはもちろんのこと、事業者様のセールスポイントの引き出し方について、地域経営支援団体・経営相談員様向けの指導セミナーも開催している。

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