現役フードコーディネーターに聞いた「料理の仕事」の目指し方。異業種からどうやって独立?

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執筆者:矢郷真裕子

現役フードコーディネーターに聞いた「料理の仕事」の目指し方。異業種からどうやって独立?

たくさんの人に喜びや感動を与え、笑顔のひとときを提供できるフードビジネス。「好きな料理を仕事にしたい」「独立を目指したい」と考える人が多い業種でもあります。

その中でも、人気の職業が、料理の世界を楽しく彩る『フードコーディネーター』。

今回は、そのフードコーディネーターという職業に、まったくの異業種から転身を果たした佐藤恵美さんに、フードビジネスでの独立について、きっかけやポイントなどを伺いました。



佐藤 恵美さとう えみ

佐藤 恵美

フードコーディネーター。大手料理教室での料理とパンの講師経験後、アシスタントなどを経て独立。レシピ開発、料理教室講師、パーティー出張料理、料理コラム執筆などで活動中。
オフィシャルHP:「30代になったからこそ覚えたい手料理

料理に興味がなかったのに、異業種からフードビジネスを志したきっかけは「モテ」だった!?

――佐藤さんは、独立される前は異業種で会社勤めをされていたそうですね。

20代の頃は、デパートやセレクトショップなどで販売をしていて、店長になった経験もあります。就職活動を始めたときはファッションが好きだったので、好きなことを仕事に選んだという経緯ですね。

――会社員の頃から、料理への関心や興味などはありましたか?

お恥ずかしながら、実は25歳頃まで料理にはまったく興味がなく......自炊なども全然していなかったんです。

でも20代後半になると、たとえば合コンに行ったときなど、男性から「料理できる?」と聞かれることが増えてきたんですよね。それで「料理って、できるほうがモテるのかな」と気になるようになって(笑)。

そのときにたまたま友だちが「興味があるなら行ってみたら?」と、料理教室を紹介してくれたんです。

そこで料理を習って、家でも復習しながら作るようになると、「美味しかった」と目の前で喜んでくれるのが嬉しくて「もっと上手になりたい!」と完全に料理の魅力にハマりました。

――そこから、料理を仕事にしようと考えた理由は?

年齢とともに、結婚や仕事などのライフプランについて「今のままでいいのかな?」と徐々に考えるようになりました。

昔から「好きなことを仕事にしたい!」という自分の芯の部分は変わらないので、ファッションよりも料理が好きになってきたから、料理を仕事にできたらいいなと思ったのがシンプルなきっかけです。

また、当時就いていた販売の仕事は、毎月売上を追いかけることが目標でしたが、月が変わるとまたゼロからのスタートで、それが少し寂しく感じる部分もありました。

でも料理は技術を積み重ねていけて、何かを作り上げることに心が満たされていく感覚が大きかったんです。誰かに作ってあげると、相手が目の前で喜んでくれるのも、やりがいがありましたね。

料理に興味がなかったのに、異業種からフードビジネスを志したきっかけは「モテ」だった!?

――料理に対して「好き」「心が満たされる」という感覚を抱くようになったからこそ、仕事にしたいと考えるようになったんですね。では、実際に料理関連の仕事にシフトチェンジしていかれた経緯は何でしょうか?

料理を仕事にしたいという思いは抱いたものの......異業種の仕事をしていたため、具体的にどうすればいいのかはまったくわかりませんでした。

とりあえず、「料理がうまくなりたい」「料理好きな友だちが欲しい」と思って、自作のお弁当を載せるブログを始めてみることに。週5日、昼食用のお弁当の写真とメニューをアップすることを続けました。

すると、コメントのやり取りなどで、料理関連の仕事に就いている人たちとだんだん仲良くなっていったんです。

その親しくなった方から、大手住宅機器メーカーが運営するサイトの公募を教えていただき、それに合格して、アシスタントとして料理イベントなどのお手伝いをさせていただくようになったのが、料理の仕事のスタートです。

忙しく、収入が不安定でも、「楽しく働けるイメージができた」ので独立

忙しく、収入が不安定でも、「楽しく働けるイメージができた」ので独立

――そこから、独立に至ったきっかけや理由について詳しく教えてください。

販売職はシフトの融通が利きづらかったので、料理関連のアシスタントになってから、30歳で事務職にいったん転職しました。とりあえず固定収入を確保しつつ、自由な時間も増やして、料理の仕事をしたり、フードコーディネーターの学校に通って勉強をしたりしていこうと。

そして31歳頃から、ブログやSNSで知り合った方たちと、それぞれの友だちを呼び合って30~40人くらいでホームパーティーをしていたら、「今度、うちにもごはんを作りに来てほしい」と出張料理の仕事をいただくようになったんです。それを機に、お弁当や会議の軽食などを提供する仕事が少しずつ増えていきました。

初めは、オファーは1~2ヵ月に1回程度でしたが、半年くらいで1~2週間に1回程度に。「ありがとう。おいしかった」「手作りの料理っていいよね」と言ってもらえることが増えて、自分自身がそのまま楽しく働いていけるイメージができたのをきっかけに、フリーのフードコーディネーターとして仕事を請け負うようになっていきました。

――楽しさや喜びが得られるようになった一方で、独立に際しての不安や、大変だったことなどはありますか?

やっぱり収入面はしばらく心配でしたね。出張料理は、最初の頃は修業の意味も兼ねて安価で引き受けていたこともあって、事務職を辞めてからも収入が安定するまでは、お店のキッチンのアルバイトや、料理家さんのアシスタントなど、1~2年ほどいろいろな料理関連の仕事を並行していました。

とはいえ、事務職のときは、料理の仕事との時間のやりくりが大変だったので、独立したらその悩みからは解放されましたね。毎週金曜の夜、事務の仕事が終わった後に徹夜で出張料理の仕込みをするのは、楽しかったけどクタクタに疲れもしましたから。

また、独立の際に開業届を出そうと思ったのですが、知識がなく......そこまでの領収書やレシートをきちんと保管していなかったので、会計処理に苦労した思い出もあります。

――収入やオファーを獲得するために、営業活動などはされていましたか?

もともとブログがきっかけで料理の仕事をいただけるようになったので、ブログやSNSのアクセス数アップのために、あれこれ気を配るようにはしていました。

料理家さんのアシスタントとして行った仕事や、料理教室の授業内容など、最低でも1日1回は記事を更新したり、こまめなコメントのやり取りを心がけていましたね。料理がおいしく見える写真の撮り方も勉強しました。

料理界の‟横のつながり"を増やしていくと、ありがたいことにオファーも増えていきました。裏を返せば、人とのつながりがないと、フリーランスでは仕事はできないと言えるかもしれません。

>>NEXT 憧れる人が多いフードビジネスのひとつ、フードコーディネーターの仕事とは?
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この記事の執筆者

矢郷真裕子
矢郷真裕子

編集者・ライター。出版社勤務を経てフリーランスに。手がけてきた分野はエンターテインメント(お笑い・音楽)、グルメ、衣料(ファッション)、児童、占い、街ブラ、ライトノベルなど。

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