個人事業主の決算とは?決算書作成の流れとポイント

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執筆者:スモビバ!編集部

個人事業主の決算とは?決算書作成の流れとポイント

個人事業主のなかには、自分で決算をしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、何を準備すればよいのか、どのような手順を踏めば決算書を作成できるのか、詳しいことは、わからないケースも少なくありません。個人事業主の決算とは何を指すのか、青色申告と白色申告の違いなども、確認すべき大切なポイントです。

今回は自分ではじめて決算書を作成して、所得税の確定申告をする人にもわかりやすいように、基本情報を中心にご紹介します。



POINT
  • 個人事業主の決算とは確定申告の前段階で行う収入や支出などの計算のこと
  • 個人事業主の所得税の確定申告には青色申告と白色申告がある
  • 青色申告では青色申告決算書、白色申告では収支内訳書を作る

個人事業主の決算とは?

個人事業主の決算は、1年間の収入と経費を計算し、利益を算出することを目的として行います。個人事業主が決算をすべき具体的な理由や、同じ意味として認識している人も多い「決算」と「確定申告」の違いについて見ていきましょう。

決算と確定申告は混同されるケースもありますが、内容はまったく異なるものです。まず、決算とは、1年間の事業に関する収入や支出を計算してまとめることを指します。一方の確定申告は、決算で算出した数字をもとにして、1年間の所得税などを計算したり、申告したりすることです。似ているワードとして使用されていますが、それぞれには明確な違いあることを理解しておきましょう。

個人事業主が行う決算とは、所得税の確定申告をする前の段階で行わなければならない手続きの1つです。決算書の売上、売上原価、経費等に基づいて所得金額(儲け)を計算し、次に確定申告を行います。さらに、所得税を納税する、もしくは納め過ぎていた場合は還付してもらうことも可能です。所得税が確定すると、確定した数字をもとに住民税や国民健康保険料、対象業種の事業者に対する事業税が計算されます。税金や保険料を決定するための前段階でもあるため、毎年決算を行う必要があるのです。

個人事業主の税金について

主に個人事業主に関連する税金には4種類あり、所得税をはじめ、消費税や住民税、個人事業税となります。

「所得税」と「消費税」は、確定申告を行うことで算出され、それぞれ国に納めるものです。また、消費税の課税事業者が、確定申告後に納税する消費税には、一部地方税が含まれています。いずれも期日までに自己申告し、納税が必要な場合は期日までに納付しなければなりません。

「住民税」は地方税で、均等割と所得割の2種類があり、均等割とは、非課税となる人を除いて、ある一定以上所得がある人は全員同じ金額を負担すること(都道府県・市町村ごとに定められている)をいいます。所得割は、所得に応じて金額が決定されることが特徴です。さらに、「個人事業税」は事業税に分類されますが、所得から各種控除や事業主控除の290万円を差し引いた額に、税率を掛けることで求められます。個人事業税は、納付する必要がない場合には納税通知書は届きません。

個人事業主の消費税は、売上高によって免税事業者と課税事業者に分けられ、それぞれ内容も異なります。免税事業者とは、消費税の納税義務が免除されている事業者のことで、原則的に開業後、一定期間は、消費税が免除されます(消費税の納税義務の免除についての詳細は以下のスモビバ!記事を確認するか、専門家にご確認ください)

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個人事業主の場合、前々年の課税売上高が1000万円以下もしくは、前年の1月1日から6月30日までの期間の課税売上高が1,000万円を超えた場合、課税事業者になります。1,000万円の判定は、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することもできます。納付する消費税額は「売上高の消費税額-仕入高の消費税額」で算出でき、管轄する税務署にへ所得税の確定申告書を提出したうえで、3月31日までに納付をしなければなりません。

個人事業主の決算の基本!青色申告と白色申告の違い

個人事業主が決算する際の基本事項として、青色申告と白色申告の違いについて確認しておきましょう。例えば、青色申告によって受けられるメリットもあります。しかし、白色申告を選択すれば、青色申告と比較して提出書類が少ないといったメリットなどがあるのです。どちらが自分に適しているのかも考えながら、それぞれの特徴を詳しくチェックしましょう。

青色申告とは

青色申告制度とは、簿記の知識を要する記帳をしたうえで、記帳に基づく申告を行った場合に所得金額を算出する際に有利になる制度です。青色申告のメリットと言えるのは、いくつかありますが、そのなかでも最大65万円の青色申告特別控除、3年間の赤字繰越、家族への給与も経費にできるのが、大きな3つのメリットでしょう。

最大のメリットだといえるのは、最大65万円の青色申告特別控除で、課税所得を減らすことができるので、結果的に所得税の納税額が少なくなります。そのため、所得税をもとに決定する住民税や国民健康保険税(料)などの算出にも影響されます。控除額には、最大10万円と最大65万円の2つがあり、10万円控除は簡易簿記と現金式簡易簿記、損益計算書の提出、65万円控除では複式簿記での帳簿付けと貸借対照表・損益計算書の期日までの提出が必要となります。また、青色申告は、損失を全額3年間繰り越せるため、翌年以降に黒字がでた場合に税金を節約することにもつながるでしょう。

デメリットとして、65万円の青色申告控除を申請するのであれば複式簿記となるため、一定水準の記帳が必要です。簿記の知識やスキルがなければ難しいといえます。(ただし、確定申告ソフトを利用すれば、簿記知識がなくても日付や金額などを入力するだけで、青色申告に必要な複式簿記の帳簿や貸借対照表・損益計算書といった必要書類が自動作成できるため、今ではデメリットとはいえないかもしれません)。さらに、最大65万円の控除を受けるためには、3月15日の期日までの確定申告が必須となります。

そして、青色申告を希望するのであれば事前に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。期日までに申請をしなければ、その年は青色申告の適用が受けられず、白色申告になります。

白色申告とは

個人事業として開業した際には、「個人事業の開業・廃業等届出書」(いわゆる「開業届」)の提出は必要ですが、それ以外に何も申請をしなければ白色申告として扱われます。白色申告でも、納税者が1年間の収入や経費を正しく計算し、納税するための書類を保存しておくなど、記帳義務や記録保存義務があることが特徴です。

白色申告でも帳簿を付けなければならない義務があるものの、青色申告と比較すると要件は厳しくありません。

デメリットは、青色申告のような特典がないことです。青色申告には特別控除があり、最大10万円もしくは最大65万円の控除が受けられますが、白色申告には特別控除はありません。また、事業主によっては、専従者控除という控除はあっても、家族へ支払った給与を全額を経費にできないこともデメリットになるケースがあるでしょう。

個人事業主の決算時期は必ず12月!

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個人事業主は、確定申告を行うための決算をしますが、会計期間は1月1日~12月31日までと定められています。つまり、12月31日が決算日となるのです。会社のように決算日を自由には決められません。ただし、個人事業主となった年は設立した月から12月31日までですが、2年目以降の会計期間は1月1日~12月31日の1年間になります。

自分でできる!個人事業主の決算書の作り方

個人事業主が、決算をスムーズに進めるためには、日々の取引を都度記帳することがポイントです。また、領収書や請求書もすべて保管し、決算に向けて計画的に事業を進めることも大切だといえます。計画的に進めるために必要な情報として、決算の流れと準備について具体的に見ていきましょう。

損益計算書を作る(青色申告の場合)

損益計算書とは、収入と経費から構成されており、1年間の事業で得られた利益や損失を把握するための資料となります。損益計算書は売上や経費のほかに、実際の現預金の動きとは異なる減価償却費などが正しく記載されているかを確認するためにも、大切なポイントとなるものです。

貸借対照表を作る(青色申告 65万円控除の場合)

貸借対照表とは、資産、負債、資本から構成されたものであり、事業を行ううえでの財政状態を把握する資料になるものです。現金や預金、棚卸資産や借入残高などの金額が、実際と帳簿上で合っていることを確認するためにも必要だといえます。決算時に確認するだけではなく、一定期間ごとに間違いがないかを確認することも大切です。

収支内訳書を作る(白色申告の場合)

白色申告の場合は収支内訳書を作成します。収支内訳書とは事業の収入と支出をすべて記載したものです。収入や売上原価、かかった経費などの内訳を記入して、1年間でどのくらい儲かったかを明らかにします。従業員や専従者(家族の従業員)の給料賃金がある場合は、そちらも内訳を記入します。

確定申告書を作る

確定申告書は、決算の際に作成した貸借対照表や損益計算書、収支内訳書を元にして、個人の所得税を算出するための書類を指します。所得税の確定申告書としては、収入や必要経費、所得控除や税額控除などの書類を準備し、正確に記載することも重要です。また、確定申告書を作成する際には、復興所得税額とマイナンバーの記載を忘れないようにします。さらに、所得税を予定納税している場合は、予定納税額の記載漏れにも注意しましょう。

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