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開業・起業時のホームページ制作でありがちな「よくある失敗」と「その回避法」

公開日:

執筆者:岩田真

開業・起業時のホームページ制作でありがちな「よくある失敗」と「その回避法」

開業・起業・独立をする際にまず行うこととして、「ホームページの準備」があるかと思います。これからの新たなスタートを彩るにふさわしいホームページを作ろう! と期待も膨らみます。

しかし、実は安易にホームページをつくってしまうのはリスクがあることを知っていましたか? 知識がないまま制作会社に依頼すると、まったく意味のないホームページになってしまった……なんてことも。

そういった失敗を避けるために、本記事では実際にさまざまな企業のWeb制作を行なってきた筆者が、開業・起業時のホームページ制作でやってしまいがちな「よくある失敗」と「その回避法」をご説明します。初めてホームページを制作するという方は、ぜひご一読ください。



POINT
  • 「初期費用無料」には注意。「リース契約」での契約も避けるべし
  • 「かっこいいデザインのホームページ」=「成果の出るホームページ」ではない!
  • 公開後もGoogleアナリティクスなどの分析ツールを使って自社サイトを分析・改善することが大事

ホームページ制作のよくある失敗【制作会社選定編】

まずは制作を始める前に、「ホームページ制作会社の選定はどうすべきか」という点からご紹介していきます。

「初期費用無料」など価格につられて選んでしまう

開業・起業を行なった直後は、ホームページにかけられる予算も限られているかと思います。そのなかで「初期費用無料」や「格安で作れる」などをうたった制作会社は非常にありがたいでしょう。

しかし、油断は禁物です。そういう業者に安易に飛びつくと「結果、高くついてしまった」ということがしばしばあるからです。

そもそもホームページにかかる費用には「初期費用」と「運用費用」の2つに分かれます。悪徳な業者はこの2つの費用をうまく使って営業をしてきます。

よくある失敗パターンは「初期費用無料・運用費用月額2万円」のようなもの。ホームページは一度作成すると最低でも2〜3年は使い続けると思います。結果、支払い総額は2万円 ×36ヵ月の72万円に......。かなりの金額をホームページにかけていることになります。

そのため、ホームページの予算については2〜3年ほど運用した時の「支払い総額」で検討することをオススメします。もし運用費用について制作会社から何も言われない場合も、こちらから聞いてみるようにしましょう。

  • 運用の見積もり・提案もお願いしても大丈夫ですか?
  • ホームページに運用・管理費が発生しますか?

まずは、上記のように質問してもらえれば大丈夫です。

「リース契約」でのホームページ依頼は絶対ダメ!

まれにリース契約でホームページを依頼してしまった、という話を伺います。ホームページにリース契約は本来ありません。リース契約は以下のようなトラブルに発展することが非常に多いです。

  • 中途解約できない
  • 契約期間が長期に及ぶことが多い
  • つくっただけで全然更新・運営してもらえない

筆者が運営するホームページ製作会社と依頼者のマッチングサービスサイト「Web幹事」にも、リース契約に関する相談をまれにいただくことがあります。もしも本格的なトラブルになってしまったら、あとは弁護士に依頼する他ありません。ホームページ立ち上げに際して、リース契約は結ばないように注意しましょう。

サーバーとドメインは自分で契約しよう

少し専門的な話になるのですが、「サーバー」と「ドメイン」は自社で契約することを強くお勧めします。

ホームページを「家」と例えるなら、サーバーは「土地」、ドメインは「住所」です。
つまり、両方とも確保しないとホームページは成立しません。

しかし「よくわからないから」「専門知識がないから」という理由で制作会社にサーバーとドメインを代理取得してもらうケースが意外と多いです。

もちろん、その瞬間は楽なのですが、問題はホームページのリニューアルのタイミング。

  • より質の高い制作会社にリニューアルを依頼したい
  • 運用費が高いから制作会社を切り替えたい

上記のような場合に、サーバーの切り替え作業が発生してしまいます。この作業が意外と煩雑なのです。もともと管理していた制作会社からすると、顧客が離れていくことになりますので気持ちいいものではありません。そのため、対応がいい加減になるということも。

トラブルを避ける意味でもサーバーとドメインは自分で契約しておくことをオススメします。

ホームページ制作のよくある失敗【制作編】

ここからは実際にホームページを作っている時の「よくある失敗」です。実際に筆者が制作を行っていた時に見た・聞いた経験をベースにご紹介していきましょう。

コンテンツの準備に疲れ、結局情報がスカスカのまま公開する

開業・起業時のホームページ制作でもっとも多い失敗がこちらです。ただでさえ開業・起業に関する業務でもなにかと忙しいなか、ホームページに掲載する文章や写真をゼロから用意する必要があります。

特に「文章」の準備が最大の難関です。文章を書くことに苦手意識を持たれている方も多いかと思います。

しかし、ここをいい加減に行うと「情報がスカスカ」「内容がペラペラ」のホームページになってしまいます。当然、見栄えも良くありません。

また検索エンジン対策(SEO)をする上でも不利です。近年、Googleなどの検索エンジンは「コンテンツの質」を非常に重要視しています。そのため、内容の薄いホームページは「上位に表示させなくてもいい」と認識されてしまいます。

ホームページを訪れる顧客も「自分の求める情報がこのホームページにない」と判断すると、すぐに離脱してしまいます。当然、もう戻ってくることはありません。

特にホームページを使って集客を行いたいと考えている方にとっては、コンテンツの充実は必要不可欠です。「顧客の求めている情報は何なのか?」ということを意識して、自社のホームページのコンテンツを充実させましょう。

制作会社に丸投げし、理想とかけ離れたものが納品されてしまう

  • 制作会社はプロ。任せてしまえば、あとは楽!
  • プロに頼むんだから、いろいろ提案してもらえるでしょ!

こういった考えをされている方もいますが、こちらも大きな失敗の原因になります。より品質の高いホームページを作ろうと思うと、下記のような「設計」を意識することが非常に重要になってくるのです。

  • どのような情報を、どのページに掲載するのか
  • どの層をターゲットに、どういう見せ方をするのか
  • ホームページ上で、どのような行動をとってほしいか

これらを制作会社だけですべて決めてしまうのは不可能です。クライアントと協力しながら制作を進めなければ、あとになってから「思ったものと違う......」となりかねません。

そのため、「発注したら終わり」ではなく「発注してからが始まり」です。もちろん制作会社が主導して進めてくれますが、制作会社から依頼されたことなどは、できるだけ丁寧に対応してあげましょう。

筆者の経験上、制作会社と二人三脚で熱心に取り組むクライアントほど品質の高いホームページが出来上がっています。品質の高いホームページができるほど、当然ビジネス上も成果にも繋がっています(それはホームページ以外の、例えばあなたの業界でも同じことは当てはまるのではないでしょうか?)。

デザインばかりにこだわってしまう

丸投げとは逆に、ホームページの一部分ばかりにこだわりすぎてしまうケースもあります。特に多いのは「デザイン」部分。

目に見える部分ですし、会社の顔となるホームページは「かっこいいものにしたい!」という気持ちは非常によくわかります(実際、筆者も自社のホームページでこの失敗をしたことがあります)。

しかし、かっこいいホームページ=成果の出るホームページではありません。デザインばかり追求しても問い合わせが増えたり、求人や採用の応募が増えることはありません。

先ほどご紹介したように、近年のホームページは「コンテンツ」がとにかく重要になってきています。コンテンツがなければ、Googleなどの検索エンジンにも評価されませんし、ホームページの訪問者は行動を起こしてくれません。

またデザインは好みで選ぶものではなく、顧客に合わせるべきです。デザインにこだわりすぎる人の多くは、「自身の好み」に合わせようとしてしまいます。

顧客が満足してくれるホームページならOK!という気持ちで進めるのが重要です。

ホームページ制作のよくある失敗【運用編】

ここからは、ホームページを公開したあとの「運用」についてです。ここでも多くの方が犯している「失敗」があります。2つ、見て行きましょう。

情報がまったく更新されておらず、古いまま

ホームページをつくったは良いものの、まったく更新がされていないケースです。あなたが想像している以上にホームページの運用は大変です。

  • 新鮮な情報をお客様にとどけたいから
  • 社員で持ち回りで担当して、ブログを運営するから

といった理由でCMS(「Contents Management System」の略。HTMLなどのwebページ制作の専門知識がなくても、サイト構築や記事の更新などを比較的簡単に行えるシステムのこと)を導入。

ブログページまで作成したのに、記事は一向に更新されないまま......そんなホームページは珍しくありません。ブログが放置されているだけならまだしも、会社の情報までも古くなっている場合があります。致命的なのは、営業マンが直接お客様に伝えている内容と、ホームページの内容がちがうこと。

営業マンの訪問後、お客様はホームページを見ているかもしれません。そこで情報が古かったり、内容が違ったりすると、少なくともいい印象は与えられないでしょう。

そもそもあまり情報を更新するつもりがないなら、CMSなど頻繁に記事の更新をすることを前提としたシステムを導入せずシンプルにホームページを制作することで初期費用も抑えられます。その分を別のものに投資できます。

まずは「自社サイトは本当に頻繁な更新の必要があるのか?」を考えておくといいでしょう。

分析がまったくできない状態のまま放置されている

ホームページで集客をしたいので、ブログ機能もつけて真面目にコツコツ書いているが、まったく成果が出ない、という方はこのパターンが多いです。

闇雲にブログを書くだけでは効果は薄いです。ホームページに来るユーザーなどを分析して、次の対策をしていくことが重要になります。

GoogleアナリティクスやGoogle Search Console(サーチコンソール)などの分析ツールを入れて、下記のような分析を行いましょう。

  • ユーザーはどのページをよく閲覧しているのか
  • そもそも検索順位で上位に表示されているのか
  • ユーザーはどのような検索キーワードで自社ホームページにたどり着いているのか

ホームページの改善には終わりがありません。常に分析→改善→また分析と続いて行きます。途方も無い作業ですが、地道にコツコツ行えば、必ず成果のでる方法でもあります。それでもなかなか集客ができないという方は、制作会社やコンサル会社に相談してみるのも良いでしょう。

よくある失敗を回避するためにやるべきこと

よくある失敗を回避するためにやるべきこと

ここまでご紹介してきたような失敗を回避するためには、何が必要でしょうか? 答えはシンプル。たったの2つです。

  • そのホームページは本当に必要か? をしっかり考えること
  • 依頼する制作会社をしっかり見極めること

この2点を実践できれば、失敗の確率はぐっと下がります。具体的な方法をご紹介していきます。

本当にホームページは必要なのか? しっかり考えること

まずは、そもそも「本当にホームページは必要なのか?」ということを考えてみましょう。開業・起業直後でも、すでにお仕事があって忙しくされているなら特段ホームページは必要ないと思います。

またホームページではなくSNSの方が効率的に集客を行うことができる場合もあります。無理にホームページを作るのではなく「本当にホームページが必要なのか?」、また必要なら「ホームページをどんな目的に利用するのか?」を事前にしっかりと考えておくことが重要です。

さらに必要かどうかだけでなく、「どれくらい予算をかけられそうか」ということも考えておきましょう。ホームページは予算によってその出来上がりが大きく変わります。

「自分が欲しいのは、どのレベルのホームページなのか」を考えて予算を決めることが重要になります。ホームページの予算を決める際の目安はこちらの記事を参考にしてください。

制作会社に依頼する場合は、しっかりとした見極めを

ホームページ制作を制作会社に依頼する場合は、しっかりと見極めをしましょう。粗悪な業者に依頼してしまうと、時間とお金を大きく無駄にすることになります。

賢くホームページ制作会社を見極める方法は下記のとおりです。

  1. 自社でしっかりとした準備をする
  2. 担当者との相性を確認する
  3. 制作会社の得意分野を確認する
  4. 制作会社の過去の実績を確認する
  5. 見積書・提案書をしっかり吟味する

特に重要なのは「1.自社でしっかりとした準備をする」と「2.担当者との相性を確認する」です。自社でしっかりと打ち出したい情報を準備しているクライアントは、制作会社から好まれる傾向にあります。それはいちいち制作会社側から準備の依頼をしたり、説明をする必要がないからです。

当然、制作会社はそういった「優良クライアント」を優遇します。クライアントとしっかり協力体制をつくってホームページ作りをしたいからです。

また準備をきちんとすることで、制作会社を見極めるための「目」も養えます。制作会社からも優遇され、自分の知識もつくのでホームページの事前準備に力をいれるのは非常にオススメの方法です。

また、担当者との相性を確認する場合は「Webディレクター」を見るようにしましょう。Webディレクターは案件の進行管理を行う、現場監督のような存在です。プロジェクトの要となり、クライアントとやり取りすることも多いです。

そのため、Webディレクターと馬が合わないと、他のエンジニアやデザイナーがよくても案件がうまく進まないことが多いです。契約をする前に、「誰がディレクターをしてくれますか?」と確認しておくとGoodです。

まとめ

本記事では、開業・起業時におけるホームページのよくある失敗と、その回避方法についてご説明してきました。ホームページ制作の現場は専門用語が飛び交い、「良くわからない」「難しそう」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際は意外とシンプル。丁寧に準備をして、良い制作会社に依頼ができれば、少ない予算でも素敵なホームページは制作できます。ぜひ、本記事を参考にして効率的にホームページ制作を行なっていただければと思います!

photo:Getty Images

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この記事の執筆者

岩田真
岩田真

株式会社ユーティル代表取締役。京都大学経済学部卒業。
新卒でベンチャーキャピタル事業を行う株式会社ジャフコに入社。投資部にて、数億円単位のベンチャー投資事業に従事。投資先の発掘〜精査〜投資〜価値向上に一貫して従事。2015年4月株式会社ユーティル設立。ユーティルではWeb制作事業を設立より展開。3年間で東証一部上場企業を含む50社以上の制作に携わる。2018年よりWeb制作会社のポータルサイト「Web幹事」を展開。Web制作会社の「集客」に特化してサポートを行なっている。
株式会社ユーティル

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