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年末調整の住宅借入金等特別控除申告書の書き方

公開日:

執筆者:井上 修

一般的に住宅ローン減税と呼ばれる、住宅借入金等特別控除を受けようとする最初の年分については、所得税の確定申告により控除の適用を受ける必要があります。その後の年分については年末調整で住宅借入金等特別控除を受けることができます。なお、本人の合計所得金額が3,000万円を超えた場合は、その年分の住宅借入金等特別控除を受けることはできません。



初年度は確定申告が必要

住宅借入金等特別控除を受ける最初の年は、確定申告が必要となります。確定申告では、「○○年分(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を提出しますが、この明細書に「控除証明書の要否」という欄があります。そこには「平成○年分以後に年末調整でこの控除を受けるため、控除証明書の交付を要する方は、「要する」の文字を○で囲んでください」とあります。
これに○をすると、税務署から「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」(以下、住宅借入金等特別控除申告書)が後日送られてきます。

住宅借入金等特別控除申告書

税務署から送られてくる住宅借入金等特別控除申告書は、今後特別控除ができる年数分送られてきます。つまり、10年間特別控除ができる場合は9年分の9枚送られてきます。
住宅借入金等特別控除申告書は、下の部分が「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」(以下、控除証明書)になっています。この証明書の部分は税務署によって既に印字されています。

年末調整時に提出します

年末調整で住宅借入金等特別控除を受けるには、「住宅借入金等特別控除申告書」と金融機関が発行した「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」(以下、年末残高等証明書)を勤務先に提出します。

住宅借入金等特別控除申告書の記入例

住宅借入金等特別控除申告書の記入例

住宅借入金等特別控除申告書は、申告書用紙の下部に税務署が印字した控除証明書の数値と金融機関等から郵送される年末残高等証明書の年末残高予定額をもとに記入します。

控除証明書の数値を記入する

控除証明書に印字されている数値は、確定申告で申告した数値をもとに税務署が印字したものです。ヲの住宅借入金等特別控除額に記載されている金額155,400円は、控除初年度に確定申告で受けた住宅借入金等特別控除額です。

1・・・控除証明書のロとホは、家屋と土地の取得対価です。つまり購入金額です。この金額を住宅借入金等特別控除申告書の2に転記します。

2・・・控除証明書のハは家屋の総床面積で、上記の図では120平米です。ニは家屋の内、居住用部分の床面積です。取得した家屋が居住目的だけの場合は、この欄はハと同じ面積120平米となりますが、上記の図では一部自らの居住用以外の用途(店舗や貸家)に使っているため、84平米となっています。
住宅借入金等特別控除申告書のAの3欄に転記します。

3・・・控除証明書のへは土地の総面積、トは居住用部分の面積で、住宅借入金等特別控除申告書のBの3欄に転記します。上記2と同じ要領で、居住用割合をBの3欄で計算し、70%と記載します。

4・・・上記の図では、ふたつの銀行から発行された年末残高等証明書に記載された年末残高(予定額)の合計20,000,000円を住宅借入金等特別控除申告書のCの1欄に転記します。

控除証明書と年末残高等証明書からの数字の転記はここまでで、住宅借入金等特別控除申告書のC住宅及び土地等欄を2から下に5まで記入します。
2は家屋と土地等の取得対価の合計額を記入します。
3は居住用面積の割合を記入します。Aの3とBの3の割合が同じであれば、その割合を記入しますが、異なる場合は別計算が必要になります。

4はC欄の1と2の額の内、少ない金額を記入します。設例では、借入金の年末残高20,000,000円の方が2の家屋と土地の取得対価31,000,000円より少ないので、20,000,000円を記入します。
5は、4の額に3の居住用面積の割合を乗じた額を記入します。設例の場合は、20,000,000円×70%=14,000,000円となります。

次に、11を記入しますが、設例は10の額がありませんので5の額を記入します。
そして、最後に住宅借入金等特別控除額を11に1%を乗じて計算します。設例の場合は、14,000,000円×1%=140,000円となります。

住宅ローン控除の2年目以降は確定申告でもできるか

Q.住宅ローン控除は、初年度は確定申告で2年目以降は年末調整で控除を受けることができると聞きました。2年目以降を年末調整ではなくて、確定申告で控除を受けても問題ないのですか?

A.2年目以降、年末調整によるか確定申告によるかは納税者の選択ですので、2年目以降を確定申告で控除を受けても問題ありません。

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この記事の執筆者

井上 修
井上 修

公認会計士、税理士、行政書士。昭和32年東京都生まれ。アーサーヤング公認会計士共同事務所、興亜監査法人、山田公認会計士事務所、岩下敏男税理士事務所を経て平成3年に独立開業し、井上公認会計士事務所を開設。さらに平成17年に公認会計士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士登録がひとつになったアトラス総合事務所を東京・渋谷に開設。

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