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源泉徴収簿で行う年末調整3.各種控除額を記入し所得税額を確定

最終更新日: 公開日:2016/09/30

執筆者:井上 修

第12回 「源泉徴収簿で行う年末調整2.毎月の給与と賞与の記入」に引き続き源泉徴収簿を用いての計算です。」に引き続き源泉徴収簿を用いての計算です。年間の給与・賞与総額の集計ができたら、給与所得控除後の給与等の金額を求めて、そこから所得控除額の合計額を控除して課税給与所得金額を算出し、税額を計算していきます。年末調整によって確定した所得税額を「年調年税額」といいます。

※平成29年の税制改正で、平成30年分以降の年末調整における配偶者控除及び配偶者特別控除の取扱いが大きく見直されました。

それに伴い、扶養控除等(異動)申告書の記載事項が変更されています。

記事「平成30年の年末調整での変更点【人事給与担当者は必見!】」をあわせてご覧ください。(2018年10月31日 執筆者:『スモビバ!』編集部追記)

最新2019年分の年末調整の記事はこちらです。
令和元年(2019年)の年末調整の変更点について【人事給与担当者は必見!】



源泉徴収簿を用いての計算

給与所得控除後の給与等の金額を求める

年末調整のための給与所得控除後の給与等の金額の表」を使用して、給与所得控除後の給与等の金額を算出します。

「給与所得控除後の給与等の金額の表」から算出

給与・賞与の総額7が4,575,000円の場合、給与所得控除後の給与等の金額の表の給与等の金額の4,572,000円以上4,576,000円未満に該当するので、給与所得控除後の給与等の金額9は3,117,600円となります。

所得控除額の合計額を求める

扶養控除等申告書、配偶者特別控除申告書、保険料控除申告書から所得控除の金額を11~16までに記入します。なお、16の扶養控除額等の金額は次の表をもとに計算します。そして、11~16の合計額を計算して17に記入します。

扶養控除等の金額

年調年税額を求める

給与所得控除後の給与等の金額9から所得控除等の合計額17を差し引いて課税給与所得金額18を求めます。18の金額は1,000円未満切り捨てとなります。

年調年税額を求める

19の算出所得税額は18の課税給与所得金額を「平成○年分の年末調整のための算出所得税額の速算表」に当てはめて算出します。
18の額が1,987,000円ですので、「1,987,000円×10%-97,500円=101,200円」の計算式で19の額は算出されます。

この設例では20の住宅借入金等特別控除額がありませんので21の年調所得税額は19と同額となり、22の復興特別所得税を含んだ年調年税額は21の101,200円に102.1%を乗じた103,300円(100円未満切り捨て)と計算されます。これが確定した所得税額(年調年税額)です。

「給与所得控除後の給与等の金額」とは

Q.給与所得控除後の給与等の金額の意味合いが分かりません。設例の給与収入4,575,000円7と給与所得控除後の給与等の金額3,117,600円9の違いを教えてください。

A.給与収入4,575,000円と給与所得控除後の給与等の金額3,117,600円の差額1,457,400円は、給与所得控除と言われるものです。給与所得控除は、サラリーマンの必要経費と言われるもので、給与収入額に応じて一律に定められています。
本来、必要経費は実際に使った分だけ収入から控除されるのですが、給与所得者に関しては簡便的に一律に収入に応じて定めています。使わなくても認められる必要経費ですので、お得感はあります。

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この記事の執筆者

井上 修
井上 修

公認会計士、税理士、行政書士。昭和32年東京都生まれ。アーサーヤング公認会計士共同事務所、興亜監査法人、山田公認会計士事務所、岩下敏男税理士事務所を経て平成3年に独立開業し、井上公認会計士事務所を開設。さらに平成17年に公認会計士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士登録がひとつになったアトラス総合事務所を東京・渋谷に開設。

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