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【フリーランスの経費】実はこんなものも経費にしています

最終更新日: 公開日:2016/12/21

執筆者:安田博勇

【フリーランスの経費】実はこんなものも経費にしています

私のような「フリーライター」もしくは「フリーランス編集者」の仕事は、あまり経費がかかりません。自分の昨年分の決算書をあらためて見てみても、「地代家賃」と「旅費交通費」が大半を占め、次いで多いのが「新聞図書費」「通信費」「水道光熱費」「会議費」「広告宣伝費」(名刺や年賀状作成)くらいです。所得に対する経費の割合も20%程度で、ほかの業種で活動する個人事業主と比較して、おそらく割合が低いと思われます。今回は自分の仕事のなかでどこまでが経費になるのか、あらためて振り返ってみました。



POINT
  • 勉強にかかった経費は「研究費」「教育費」に
  • 自宅兼事務所ははっきり区別するのが肝心
  • 「会議費」を上手に利用しよう

「漫画」は経費になるのか

家賃・交通費といった事業に絶対的に欠かせないものはもとより、ライター・編集者の仕事で特に出費がかさむものに書籍資料の購入代金があります。インタビュー相手のことを調べるのには主にインターネットを使いますが、より深く相手のことを知るためにはその方の書籍を読んでおく準備が欠かせません。私の場合、取材準備にかかる書籍購入代金はおおよそ月に1万円ほどになります。

知り合いのフリーランス編集者さんは、ある長編漫画を"大人買い"していました。その総額は占めて5万円相当になったのだとか。彼はこれを事業に必要な経費として計上していました。

実は、彼はその漫画に関する新刊書籍の企画を考えており、全巻読破が不可欠でした。事業にかかった経費であることを証明する手段として、彼は出版社に出した「企画書」を帳簿とともに保管しています。残念ながら企画は不採用となり、仕事にはつながりませんでしたが、たとえ実利を生まなくとも企画書を出すことはフリーランス編集者の立派な仕事のひとつ。こうした場合は「研究費」「教育費」として経費計上することとなります。

もしもグルメ本の企画を考えていれば、食べ歩きにかかった代金も研究費・教育費として経費計上できます。例えばIT系のメディアに携わっているライターが自身の勉強のために、その分野にまつわる書籍を購入したり、IT系の有料のイベントに参加したりしていた場合もこれと同様です。

自宅兼事務所の注意点

また、自宅を事務所と兼ねて仕事をしている私の頭を悩ませていたのが、家事按分にまつわる経費の計上です。家賃、光熱費、通信費(電話、ネット回線)は使用面積や使用量ごとに按分し、それを証明するために家の図面や明細書を保管していますが、では、日用品などは経費になるのでしょうか。

もちろん答えは「Yes」です。事業目的と私用目的の区別がはっきりしていれば、日用品だって経費になります。しかし、はっきりと公私の区別することはなかなか困難で、電球といった消耗品まで按分するのは、正直わずらわしいと感じてしまいます。

そこで私の場合、自宅の一室を完全なる「事務所」として線引きしています。このスペースのなかで発生する日用品購入は、基本的にすべて事業目的。また、編集者との打ち合わせなどは自宅兼事務所には招かず、街中のカフェで行い、カフェ代を「会議費」として計上しています。

個人事業主に欠かせない会議費の取り扱い

この「会議費」はフリーライターが頻繁に使う勘定科目です。

私も、例えば地方の泊まりがけ取材では、クライアントや編集者、スタッフなどと酒席を共にすることがあります。基本的には親睦を目的とすることが多いのですが、その日の取材のことを振り返ったり、これからの企画のことを話あったりすることがあり、総額2万円程度の支払いを自分が負担することがあり得ます。こうした場合も「会議費」として経費計上することができます。

ただし「会議費」には、仕事として利用したことを"証明する手段"が必要です。酒席であってもそのときのメンバーを領収書に控えるのはもちろん、議事録として手帳やメモ帳に打ち合わせをした内容を控えておくのがベターかもしれません。

個人事業主の場合、会議費を全額経費として計上できますが、度を超えた会議費の計上は、当然ながら税務署からチェックされやすい対象になるので、あくまでも業務上必要とされるものだけに限るとお考えください。

そもそもなぜ私たち個人事業主がなにかと「これって経費になるの?」と気に掛けているのかといえば、ぶっちゃけ税務署による査察を恐れているからです。しかし税務署に対して「それが事業に本当に必要なものだったのか」を説明、かつ、証明できれば恐れる必要はありません。逆に、そもそも経費になるかどうか判断に迷ってしまうような領収書は、事業への関連が薄い可能性もあります。そのことさえ心がけていれば「どんな領収書も経費になる」と考えてしまってよいのではないでしょうか。

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photo:Thinkstock / Getty Images

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この記事の執筆者

安田博勇
安田博勇

1977年生まれ。大学卒業後に就職した建設系企業で施工管理&建物管理に従事するも5年間勤めてから退職。出版・編集系の専門学校に通った後、2006年に都内の編集プロダクションに転職。以降いくつかのプロダクションに在籍しながら、企業系広報誌、雑誌、書籍等で、編集や執筆を担当する。現在、フリーランスとして活動中。

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