行政書士が解説! 起業志望者や小規模事業者、フリーランスでも申請できる補助金・助成金ってどんなものがあるの?

公開日:

執筆者:武田信幸

行政書士が解説! 起業志望者や小規模事業者、フリーランスでも申請できる補助金・助成金ってどんなものがあるの?

世の中には実は3,000種類以上の補助金が交付されていることを知っていますか?
補助金の財源は主に国の税金。誰でも利用できるわけではなく、補助金の目的や要件に合った方しか利用はできませんが、小規模事業者やフリーランスの方にとって実は身近な存在でもあるのです。今回は小規模事業者やフリーランスの方に利用をオススメしたい補助金・助成金について、補助金申請実績も多数ある行政書士・武田信幸先生が解説します。


POINT
  • 「創業補助金」は2018年がチャンス!?
  • 東京都で創業している人は「創業助成事業」を利用すべき
  • 小規模事業者やフリーランスにもっとも向いている「小規模事業者持続化補助金」を狙おう

新たに創業する人はぜひ知っておきたい「創業補助金」とは

■「創業補助金」の概要:
まずご紹介したいのは、新たに創業する者に対して創業等に要する経費の一部を助成するというもっともポピュラーな「創業補助金」。平成28年(2016年)度以前は採択率の高い補助金として知られており、採択率は実に50%以上と申請者の半数以上が採択されていました。しかし平成28年(2016年)度を境に採択率が一気に4%程度まで落ち込み、突然にして狭き門になってしまいました。続く平成29年(2017年)度は採択率が15%程度と上向き始めています。30年度(2018年) の予算により「創業支援事業者補助金(地域創業活性化支援事業)」として今年も募集が確実視されていますので、採択率が上向いてきた2018年は申請のチャンスかも知れません。(2018/4/20時点)
(※以下、平成29年(2017年)度の情報を記載しています。以降の年度はこれからの発表をお待ち下さい。)

■補助上限額:50~200万円
■対象経費:
人件費、起業・創業に必要な官公庁への申請書類作成等にかかる経費、店舗等借入費、設備費、原材料費、知的財産権等関連経費、謝金、旅費、マーケティング調査費、広報費、外注費、委託費。
■補助率:補助対象経費の1/2
■補助対象者:
①補助金が開始される日以降(平成29年(2017年)は、5月8日でした)に、個人事業、会社組織で創業する方。
※すでに個人事業主であって、「個人事業主として追加的に新たな事業を開始する場合」や「新規設立する会社で既存事業のみを実施する場合」は対象となりません。
②産業競争力強化法に基づく認定市区町村での創業であり、かつ同市区町村で認定特定創業支援事業を受ける方。
■補助金URL:(今年度は未発表。発表をお待ち下さい)
■補助金申請のポイント
・国から認定を受けた自治体での創業のみが対象。開業場所の住所を管轄する自治体が産業競争力強化法に基づく認定を受けていなければそもそも申請ができません。
・同市区町村で特定創業支援事業の認定も必須
その自治体において「認定特定創業支援」の認定を創業予定者が取得する必要があります。取得方法は自治体により異なりますが、通常1ヵ月以上で4回以上の自治体が開催する講座を修了することが必要になります。

東京都限定! 「創業助成事業」

■「創業助成事業」の概要:
次にご紹介するのは、「国」の創業補助金に対して、「東京都版」の創業補助金です。名称は「創業助成事業」と言います。
前途のとおり国の創業補助金は採択率が一桁台と狭き門になってしまった一方で、こちらの創業助成事業では採択率は公表されていないものの、弊社のサポートの実感として50%のほどの採択の実績があり、まさに今、狙い目の補助金と言えるでしょう。
応募資格者は、創業前の個人や創業後5年未満の個人・法人が含まれますが、特徴的なのは当補助金の申請前に東京都の「創業支援事業」を利用している必要があることです。

東京都の「創業支援事業」とは

当該補助金で述べられている創業支援事業には「東京都の指定するインキュベーションオフィスに入居していること」や「公社が実施する事業可能性評価を受けていること」等、いくつかの補助金申請前に受けておくべき施策の選択肢が挙げられていますが、そのほとんどが場所の問題やハードルの問題で受けることが難しい要件ばかりです。

そのなかでも以下の3つの施策は要件を満たしやすいのでおすすめです。

  • ①東京都の融資制度「女性・若者・シニア創業サポート事業」を利用していること
  • ②東京都中小企業制度融資「創業融資」を利用していること
  • ③自治体が実施する「認定特定創業支援事業」の証明を受けたもの

今回は詳細には触れませんが、事前に特定の融資制度を利用したり、自治体で実施される創業塾などを4回以上受講すると発行される認定を取ることで補助金の申請資格を満たすことになります。

■補助上限額:300万円
■対象経費:従業員人件費、賃借料、専門家謝金、産業財権出願・導入費、広告費、備品費
■補助率:補助対象経費の2/3
■募集期限:平成30年4月13日(金) から 4月23日(月)まで(※平成30年度 第1回募集分。第2回の発表はホームページで確認)
■補助対象者:都内で創業を具体的に計画している個人、創業後5期未満の個人・法人、東京都の実施する創業支援事業を利用している方。
■申請のポイント
前途の申請の条件を満たしていることはもちろんですが、そこは競争の激しい補助金ですので、補助金の目的に沿った申請書を作成する必要があります。
特に当補助金は「都内経済への波及、社会貢献、課題解決につながるものであること」という条件が明記されており、こちらが大きな加点ポイントになっていると推測されています。
つまり、創業する事業が「ITベンチャーで」「お年寄りの介護の課題解決に繋がるアプリケーションを開発」といった内容であれば社会貢献、課題解決という点ではわかりやすい印象を与えると思いますが、一方で純粋な「居酒屋」となると、どのような都内経済への社会貢献、課題解決になるのかひと捻りが必要かもしれませんね。

【参考】
TOKYO創業ステーション:「平成30年度 第1回創業助成事業」申請について
(※)第1回の募集は終了しております。今後、第2回以降の募集も予想されます。

個人事業主やフリーランスの方も活用が可能な「小規模事業者持続化補助金」

その名のとおり小規模の事業者の活用が想定されている補助金で、もちろん個人事業主やフリーランスの方も活用が可能です。
本補助金は事業の「販路開拓」のための費用について補助を行うものです。ここでいう販路拡大とは、WEBの作成やチラシの作成、店舗の看板設置などにも活用できます。
金額も50万円が上限と小ぶりながら、例年採択率も比較的高く、個人事業主やフリーランスの方にとってもっとも取り組みやすい補助金と言えるでしょう。

■補助上限額:50万円(一定の条件を満たすと100万円に増額)
■対象経費:機械装置等費、広報費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、専門家謝礼、専門家旅費、車両購入費、委託費、外注費
■補助率:補助対象経費の2/3
■補助対象者:法人・個人事業主。常時使用する従業員の数が卸売業、小売業、サービス業は5人以下、その他の業種は20人以下であること。
■補助金申請のポイント:
・申請書は主に2枚で構成されています。1枚目は自身の事業の分析が主になります。業績について数字を使って細かく分析したり、強みや弱みを書き出し、売上や販路を拡大するための課題をあぶり出します。2枚目は強みを生かして、弱みを克服することで販路を拡大するというストーリーが必要です。
・申請前に、作成した「経営計画書」の写し等を地域の商工会や商工会議所に提出する必要がありますが、締切直前は混み合って対応が間に合わないこともありますので、早めの行動がベストですね。

【参考】
日本商工会議所:平成29年度補正予算小規模事業者持続化補助金

まとめ

いかがでしたでしょうか? 小規模事業者やフリーランスの方でも十分に補助金が活用できる可能性をおわかり頂けたかと思います。補助金申請をしているからこそわかる、行政書士の視点で申請書のコツについてもお伝え致しました。

補助金はみんなが欲しいお金です。つまり競争も激しく、近年では申請書にも高いクオリティを求められるようになってきています。それは申請書のビジュアルというだけでなく、「なぜ補助が必要なのか」ということを理路整然と記載できるクオリティです。

特にライター業の経験のある方などは得意分野かもしれませんね。

ただし補助金ありきでないと事業が成り立たない事業計画を組み立てるのは非常に危険です。補助金は基本的に競争が激しいため採択率も低いです。「もらえればラッキー」という姿勢で取り組むくらいが良いと思います。

また、補助金に無事申請が通ったとしても、資金繰りには注意が必要です。補助金は経費出費の後から戻ってくるお金ですので、先出しでお金が必要になることもあります。そのため、お金が戻ってくるまでの間の資金繰りをどうするか、考えておくことも必要です。補助金を受けた証明があれば銀行融資も可能性がグッと高まりますので、銀行からの資金調達も検討したいですね。

補助金はチャレンジしなければ1円も貰えません。
ぜひ積極的にチャレンジしてみて下さい。

【関連記事】
行政書士・武田氏に聞く小規模事業者が補助金・助成金を活用する方法【資金調達】

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この記事の執筆者

武田信幸
武田信幸

1981年生まれ。行政書士。スタートアップ期の資金調達を専門分野とする。
年間にして2億円超の融資を支援し、その融資成功率は90%を確立。
バンド「LITE」のギタリストとしても国内外で活動し、海外公演では補助金を活用するなど行政書士と音楽業界を行き来する「ミュージシャン×行政書士」のパラレルワーカー。
行政書士法人GOAL HP
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